ジチテン

公害防止統括者

読み:こうがいぼうしとうかつしゃ

意味

公害防止統括者とは、特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(公害防止組織法)に基づき、特定工場ごとに事業者が選任する、公害防止に関する業務を統括管理する者である。

公害防止管理者が技術的な事項を担うのに対し、工場全体として公害防止に責任を持つ役職を法が別に置いている。それが公害防止統括者であり、特定工場における公害防止組織の頂点として位置づけられる。ばい煙や汚水を排出する一定規模以上の工場(特定工場)では、現場の技術管理を担う公害防止管理者だけでなく、その上に立って組織全体を束ねる統括者の選任が義務づけられる。統括者は事業の実施を統括管理する者(多くは工場長クラス)が就き、技術資格は要件とされない点が公害防止管理者と異なる。これは、公害防止を一担当者の技術問題に閉じ込めず、工場の経営判断に組み込むための仕組みである。選任・解任は都道府県知事等への届出が必要で、担当課は届出と実態の整合を監督する。

公害防止組織の三層構造における位置

公害防止組織法は、特定工場に対し公害防止のための組織を整備するよう求め、その役職として統括者・主任管理者・管理者の三層を定める。公害防止統括者は事業の実施を統括管理する者として組織の頂点に立ち、その下に技術的事項を取りまとめる公害防止主任管理者(一定規模以上の工場で必要)、さらに個別の施設・分野ごとの公害防止管理者が置かれる。統括者は資格を要しない管理職ポストであるのに対し、主任管理者・管理者は国家資格者でなければならない。この役割分担は、公害防止を「経営の責任(統括者)」と「技術の責任(管理者)」に分けて両輪で担保する設計であり、責任の所在を一担当者でなく経営層に置く設計である。

選任義務と届出・監督

統括者の選任義務は、ばい煙発生施設・汚水等排出施設・騒音発生施設などを設置する一定規模以上の特定工場に課される。選任した事業者は、選任の日から30日以内に都道府県知事等へ届け出なければならず、解任時や統括者に事故があった場合の代理者選任にも届出が必要となる。担当課は、届出された統括者が実際に工場の公害防止業務を統括しうる地位にあるか、形式的な名義貸しになっていないかを立入検査等で確認する。統括者を選任しない、または届出を怠った場合は罰則の対象となる。資格者である公害防止管理者の選任義務とセットで点検されるのが通例である。

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