個別リサイクル法とは、容器包装・家電・食品・建設資材・自動車・小型家電など特定の品目ごとに再資源化の仕組みを定めた一群のリサイクル法の総称である。
「この廃棄物はどのリサイクル法の対象で、誰が引取りと再商品化の費用を負うのか」は、廃棄物・環境部局や事業者が処理ルートを判断する際の分岐点になる。個別リサイクル法とは、循環型社会形成推進基本法と資源有効利用促進法を上位の枠組みとしつつ、品目ごとに固有の再資源化ルールを定めた個別法の総称である。容器包装リサイクル法・家電リサイクル法・食品リサイクル法・建設リサイクル法・自動車リサイクル法・小型家電リサイクル法の六法を指すのが一般的で、それぞれ対象品目・関与する主体・費用負担の方式が異なる。共通する設計思想は拡大生産者責任で、製品の生産者に使用後の引取りや再商品化の責任を負わせ、市町村の収集と組み合わせて回収ルートを構築する。費用負担の方式は法ごとに違い、家電は排出時に消費者が支払い、自動車は新車購入時に前払いする方式を採るなど、品目特性に応じて作り分けられている。
個別リサイクル法の全体構造
日本の循環型社会の法体系は、最上位に循環型社会形成推進基本法(循環基本法)、その下に廃棄物処理法と資源有効利用促進法(資源有効利用促進の一般法)が並び、さらに品目別の個別リサイクル法が置かれる三層構造をとる。個別リサイクル法は通常、容器包装リサイクル法(1995年)・家電リサイクル法(1998年)・食品リサイクル法(2000年)・建設リサイクル法(2000年)・自動車リサイクル法(2002年)・小型家電リサイクル法(2012年)の六法を指す。各法は対象品目を限定し、生産者・小売業者・消費者・市町村の役割と再商品化(再資源化)の義務を品目特性に応じて定める。これらに共通する基本原則が拡大生産者責任であり、製品の設計・製造段階の生産者に、使用後の引取りやリサイクルまでの責任を拡張する考え方である。
費用負担方式と回収ルートの作り分け
個別リサイクル法が品目ごとに分かれているのは、廃棄物の性状・排出形態・流通経路が品目によって大きく異なり、一律のルールでは効率的な回収・再資源化が成り立たないためである。費用負担の方式も法ごとに作り分けられており、家電リサイクル法は排出時に消費者がリサイクル料金を支払う後払い方式、自動車リサイクル法は新車購入時等に預託する前払い方式(リサイクル料金を資金管理法人が管理)を採る。容器包装リサイクル法は、消費者が分別排出し市町村が分別収集したものについて、特定事業者が指定法人へ委託する形で再商品化費用を負担する役割分担方式である。回収ルートも、家電は小売業者経由、容器包装は市町村の分別収集経由というように品目ごとに異なり、自治体の関与の度合いも一様でない。対象外の品目は廃棄物処理法の一般ルールで処理されるため、個別リサイクル法の対象範囲を正しく押さえることが適正処理の前提となる。
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