意味
機能要件とは、情報システムが業務上果たすべき処理や機能(入力・計算・出力・帳票・データ連携など)を、システムが実現すべき動作として具体的に定めた要件をいう。
調達仕様書のどこまでを機能要件として書き込むかは、ベンダ提案の精度とその後の追加開発費を左右する。機能要件は要件定義工程の中核成果物であり、住民記録・税・国保といった事務ごとに「何ができなければならないか」を漏れなく列挙する。標準化対象の20業務では国が標準仕様書として機能要件を統一的に示すため、団体側は独自の上乗せ要件(ローカルルール)が標準に反しないかを確認する作業へ比重が移る。機能要件が曖昧なまま契約に進むと、稼働後に「仕様にない」とされる追加費用や、Fit&Gap分析での乖離が膨らむ。非機能要件(性能・可用性・セキュリティ等)と対で整理し、両者を要件定義書にまとめてはじめて調達の土台が固まる。
標準仕様書における機能要件
地方公共団体情報システムの標準化では、国(デジタル庁・所管府省)が基幹業務システムごとに標準仕様書を策定し、その中で機能要件を統一的に定義する。住民基本台帳・地方税・国民健康保険など20の標準化対象事務それぞれについて、実装すべき機能が機能要件として網羅される。これにより従来は団体ごとに異なっていた要件が共通化され、ベンダロックインの解消とシステム経費の削減が狙われる。団体が標準仕様に独自機能を上乗せできる範囲は限定されており、機能要件への追加は標準準拠システムの定義から外れる要因となるため、要件追加の可否判断が標準化対応の実務上の論点になる。
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