危機関連保証とは、大規模な経済危機・災害等の突発的な事由により全国・全業種の中小企業者の資金繰りに重大な支障が生じた場合に、中小企業信用保険法第二条第六項に基づき国が期間を限って発動し、信用保証協会が一般保証およびセーフティネット保証とも別枠で借入額の全額を保証する制度である。
リーマン・ショックやコロナ禍のような全国規模の経済危機で資金繰りが一斉に逼迫したとき、自治体の商工担当窓口は何を受け付けるのか。危機関連保証は、こうした突発的かつ全国的な信用収縮の局面で国が時限的に発動する別枠の信用保証であり、対象となる中小企業者は売上高の減少などの要件を示して市区町村長の認定を受ける。認定を受けた事業者は、その認定書を添えて金融機関・信用保証協会に保証付き融資を申し込む。一般保証ともセーフティネット保証とも別枠で、保証割合は借入額の全額(100%)に及ぶ点が最大の特徴で、既存の保証枠を使い切った事業者にも追加の資金調達の道を開く。発動には内閣総理大臣の指定が必要で、平時には使えず、危機が認められた一定期間に限って運用される。市区町村の担当者にとっては、発動の有無・対象事由・認定要件が局面ごとに告示で変わるため、最新の指定内容を確認しながら認定事務を処理することになる。
セーフティネット保証との別枠関係と発動要件
危機関連保証は、平時から号別に運用されるセーフティネット保証とは別の枠組みである。中小企業信用保険法第二条第六項に根拠を持ち、リーマン・ショック後の制度見直しを経て、突発的な大規模危機に機動的に対応するための恒久的な制度として整備された。発動には内閣総理大臣が事由と期間を指定する手続が必要で、指定がなければ受け付けられない点が、常時利用できる一般保証やセーフティネット保証と決定的に異なる。保証割合は借入額の全額(100%保証)で、一般保証(原則80%の責任共有)よりも手厚い。一般保証・セーフティネット保証・危機関連保証は別個の枠として重ねて利用でき、市区町村の認定担当者は事業者がどの枠をどの順で使うかを信用保証協会と確認しながら案内する。コロナ禍では令和2年に発動され、認定申請が短期間で激増して市区町村窓口の資金繰り支援が最前線となった。
市区町村による認定事務
危機関連保証を利用するには、事業者の所在地を管轄する市区町村長の認定が前提となる。事業者は、指定された危機事由により売上高等が一定割合以上減少していることを示す資料を添えて市区町村の商工担当課へ申請し、認定書の交付を受ける。この認定書を金融機関または信用保証協会に提出して保証付き融資を申し込む流れであり、認定は保証の可否そのものではなく「危機関連保証の対象事由に該当する」ことの公的な確認にあたる。実際の保証審査は信用保証協会が、融資判断は金融機関が行う。発動の都度、対象事由・減少率の基準・必要書類が告示で定められるため、市区町村の担当者は最新の指定内容を確認して認定事務を処理する。発動局面では申請が集中するため、自治体は様式の整備や窓口体制の強化で大量の認定事務に備える必要がある。
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