ジチテン

検査復命書

読み:けんさふくめいしょ

意味

検査復命書とは、工事・委託・物品納入の完了検査を行った検査職員が、検査の結果(合格・不合格、指摘事項等)を任命権者または契約担当者へ報告する文書である。この報告をもって履行が確認され、給付の完了と代金支払の前提が整う。

工事や委託が「終わった」というだけでは代金は払えない。契約どおりに履行されたかを職員が確かめ、その結果を組織へ報告して初めて、給付の完了が公的に確認される。検査復命書は、検査職員が検査の結果を復命(命を受けて行った事務の結果を報告すること)する文書であり、支払事務の前提を整える役割を持つ。

検査復命書には、検査の対象となった契約、検査の日時・場所・方法、検査職員、検査の結果(合格・不合格)、出来形や品質に関する指摘事項、手直し(補修)を要する場合はその内容を記載する。検査調書が検査の事実と数量を記録するのに対し、検査復命書は検査職員から発注者側への報告という性格を持ち、両者を一体の様式とする団体もある。

検査復命書による合格の報告がなければ、契約担当者は履行の完了を確認できず、代金の支払(請求書の受理支出命令)に進めない。検査と復命を欠いたまま支払えば、過大払や不正の温床になるため、検査復命は財務統制の要点に位置づけられる。

検査復命書と検査調書の関係

完了検査の事務では、検査の事実と数量を記録する検査調書と、検査職員が検査結果を発注者側へ報告する検査復命書が用いられる。検査調書が「検査において確認した事実(出来形・品質・数量が契約に適合するか)」を記録する公文書であるのに対し、検査復命書は「命を受けて行った検査の結果を任命権者・契約担当者へ報告する」という復命の性格を持つ。実務では両者を別葉とする団体と、検査調書に復命の文言を併記して一体の様式とする団体があり、財務規則・契約事務規則の様式で定まる。検査職員は契約担当課とは別に指定されることが多く(検査の独立性を確保するため)、監督職員が日常の施工状況を確認するのに対し、検査職員は完了の段階で契約適合性を最終確認する役割を担う。

履行確認から支払までの位置づけ

検査復命書による合格の報告は、地方自治法第234条の2が定める検査(給付の完了の確認)を文書化したものであり、代金支払の前提となる。検査の結果が合格であれば、契約相手方は請求書を提出し、契約担当者は支出負担行為の確定・支出命令を経て代金を支払う。不合格・指摘事項がある場合は、契約相手方に手直し(補修)を求め、再検査の上で改めて復命する。検査を経ずに、あるいは検査復命書を欠いたまま支払うことは、給付の完了を確認しない違法な支出となり、過大払や架空・水増し請求を見逃す原因となる。出来高に応じて支払う部分払既済部分検査でも、その段階ごとに検査と復命を行い、確認した出来高に応じて支払う。

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