建築計画概要書とは、建築確認の申請時に建築主が提出し、特定行政庁が保管して一般の閲覧に供する、建築物の概要・配置図・各階平面図などを記載した書類である(建築基準法第93条の2)。
隣地の建物がいつ・どんな規模で・誰の確認を受けて建てられたかを後から調べたいとき、手がかりになるのが建築計画概要書である。建築確認の内容のうち公開してよい範囲を抜き出して特定行政庁が保管し、誰でも閲覧・写しの交付を請求できる仕組みになっている。建築主の氏名や敷地の位置、用途、構造、階数、確認年月日、検査済証の交付状況などが記載され、確認済証や検査済証を紛失した所有者が交付の事実を確認する手段にもなる。不動産取引の調査、近隣紛争の事実確認、既存建築物の適法性チェックなど、窓口での閲覧請求が日常的に発生する書類である。
建築計画概要書で何がわかり、何がわからないか
建築計画概要書には、建築主・設計者・工事施工者の氏名、敷地の地名地番、主要用途、構造、階数、敷地面積・建築面積・延べ面積、確認済証や検査済証の交付番号と年月日などが記載される。これにより、対象の建物がいつ誰の確認を受け、完了検査まで終えているかを第三者が把握できる。一方で、設計図書そのものや構造計算書の詳細は閲覧の対象外であり、概要書から建物の安全性を直接判断することはできない。あくまで確認・検査の事実関係と建物の外形的な諸元を確認する書類であって、内部の技術的妥当性を保証するものではない点を窓口で説明する必要がある。
確認済証・検査済証の代替的な確認手段としての役割
所有者が確認済証や検査済証を紛失した場合、再交付の制度はないため、交付の事実を別の方法で証明する必要が生じる。このとき特定行政庁が保管する建築計画概要書と、台帳に記載された事項を証明する台帳記載事項証明書が、確認・検査を受けたことを示す公的な手がかりになる。不動産取引で買主側が物件の適法性を調べる場面、増改築の確認申請で既存部分の合法性を立証する場面などで、建築計画概要書の閲覧と写しの交付請求が実務の起点になる。保管期間や閲覧手数料は特定行政庁ごとに定められており、窓口対応では各庁の取扱いを確認することになる。
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