ジチテン

契約担当者

読み:けいやくたんとうしゃ

別名:契約担当官別名:契約権者
意味

契約担当者とは、地方公共団体を代表して契約の締結その他の契約事務を行う権限を有する者をいい、長またはその委任を受けた職員がこれに当たる。

入札の執行者や契約書に記名押印する者が、ある自治体では長、別の自治体では出先機関の所長であるのはなぜか。地方公共団体の契約は本来その長が締結権限を持つが、すべての契約を長が自ら処理することは不可能なため、規則専決規程によって権限の一部が部長・所長・課長委任され、委任を受けた者がその範囲で契約を結ぶ。この委任を受けて契約事務を行う者を契約担当者と呼び、金額や案件の種類に応じて誰が契約担当者になるかが定まる。入札の公告・執行、予定価格の作成、落札者の決定、契約書の取り交わし、検査結果の受領といった一連の事務は、その案件の権限を持つ契約担当者の名で行われる。権限の範囲を超えて締結された契約は無効や追認の問題を生むため、案件ごとに正しい契約担当者を特定することが契約事務の出発点になる。会計法に基づく国の「契約担当官」に相当する役割を、地方では長への帰属と委任の仕組みで担っている。

権限の所在と委任の仕組み

地方自治法は普通地方公共団体の契約締結権を長に帰属させる。実務では、長が定める契約事務規則・財務規則事務委任規程・専決規程によって、契約金額や案件の区分に応じて権限が部局長・出先機関の長・所属長へ段階的に委任される。たとえば一定額未満の物品購入は課長専決設計金額が一定額を超える工事は長の決裁、といった金額区分が定められ、その区分ごとに契約担当者が変わる。委任を受けた者は委任された範囲でのみ契約担当者として行為でき、範囲を超える契約は権限のない者の行為として効力が問題になる。入札を執行する際の予定価格の作成・開札落札決定や、随意契約の相手方選定も、その案件の契約担当者の権限と責任の下で行われる。国の会計法令では契約担当官・支出負担行為担当官・分任契約担当官といった官職として明定されるのに対し、地方では長への一元的帰属と委任という構成を取る点が両者の違いである。

支出負担行為・検査との役割分担

契約担当者の行為は予算執行の入口であり、契約の締結は支出の原因となる支出負担行為に当たる。契約担当者が予定価格の範囲内で適正に契約を結ぶことで、後続の支出命令・支払が予算の裏付けを持つ。契約締結後の履行段階では、給付が契約どおりに行われたかを確かめる検査が行われ、検査職員が作成した検査調書検査復命書は契約担当者へ報告される。この報告をもって履行が確認され、代金の支払へ進む。つまり契約担当者は契約の入口(締結)と出口(検査結果の受領・支払の前提整理)の双方に関与する。会計管理者が担う出納・支払の事務とは権限が分かれており、契約の締結権を持つ契約担当者と、現金の出納・保管を担う会計管理者を分離することで、執行の適正と相互牽制が確保される。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)