軽微な変更とは、建築確認を受けた計画を工事中に変更する際、建築基準関係規定への適合に影響しない一定の範囲の変更として、改めての確認を要しないものをいう(建築基準法施行規則第3条の2)。
建築確認を受けた後に設計を一部変えたいとき、もう一度確認申請をやり直す必要があるのか。その線引きを定めるのが軽微な変更である。建築基準法施行規則第3条の2は、敷地に接する道路の幅員や位置の変更、建築物の高さや階数を減らす変更、間仕切壁の位置の変更など、変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかな類型を列挙し、これらは計画変更確認を要しないとする。逆に列挙されない変更や、規定への適合性を改めて審査する必要がある変更は、計画変更確認申請が必要になる。軽微な変更にとどまる場合でも、変更の内容は完了検査申請書に添える書類などで明らかにする必要があり、検査時に当初の確認済証の図書と照合される。どこまでが軽微かの判断は実務で頻繁に問題となり、特定行政庁や指定確認検査機関への事前相談が行われる。
軽微な変更に当たる類型
建築基準法施行規則第3条の2は、計画変更確認を要しない軽微な変更を号ごとに列挙する。代表例として、敷地の地盤面の高さの変更で安全上・防火上・衛生上支障のないもの、建築物の高さ・階数・延べ面積を減ずる変更、間仕切壁や主要構造部である柱・はりの位置の変更、構造耐力上主要な部分以外の変更などがある。いずれも「変更後も建築基準関係規定に適合することが明らかなもの」という限定が付き、形式的に号に当てはまっても適合性に疑義があれば軽微な変更として扱えない。床面積や高さを増やす変更、用途を変える変更は基本的に軽微な変更に含まれず、計画変更確認の対象となる。
軽微でない変更との分かれ目と実務
変更が軽微な変更にとどまるか、計画変更確認が必要かの判断は、工事の手戻りや工期に直結するため実務上の関心が高い。軽微な変更であれば確認手続を経ずに工事を進められるが、その判断は最終的に完了検査で検証され、軽微の範囲を超える変更を無確認で行っていれば違反となり是正の対象となる。このため、判断に迷う変更は着工前・変更時に特定行政庁や指定確認検査機関へ相談し、軽微な変更として処理できるかを確認するのが通例である。複数回の変更が積み重なって全体として軽微の範囲を超える場合もあるため、変更の履歴を設計図書とあわせて管理しておく必要がある。
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