ジチテン

課税要件

読み:かぜいようけん

意味

課税要件とは、これを満たすことによって納税義務が成立する法律上の要件をいう。

どのような事実があれば誰がいくらの税を納める義務を負うのか。その成立条件を法律・条例が定めたものが課税要件である。一般に課税要件は、納税義務者(誰が)・課税物件(何に)・課税物件の帰属(誰に属するか)・課税標準(いくらを基礎に)・税率(どの割合で)の各要素から構成される。これらがすべて満たされたとき、その時点で法律上当然に納税義務が成立する。租税法律主義の派生原則である課税要件法定主義は、これらの要件を必ず法律(地方税では条例)で定めることを求め、課税要件明確主義はその定めが一義的で明確であることを求める。実務では、賦課決定更正・決定が常に課税要件への当てはめとして行われ、課税要件を欠く課税処分は違法となる。固定資産税賦課期日住民税の課税の基準日も、課税要件の充足時点を画する重要な要素である。

課税要件を構成する要素

課税要件は通説上、次の要素から成る。納税義務者は租税を納める義務を負う者であり、課税物件(課税客体)は課税の対象となる物・行為・事実(所得・財産の所有・物品の消費等)である。課税物件の帰属は、その課税物件が誰に属するかという結び付きを指す。課税標準は税額計算の基礎となる課税物件を金額・数量等で表したものであり、税率はこれに乗じて税額を算出する割合である。これらがすべて充足された時に納税義務が成立し、その後に賦課決定や申告によって具体的な税額が確定する。地方税では、これらの要素を地方税法の枠内で条例が定めることが地方税条例主義により求められる。

納税義務の成立と確定

課税要件の充足によって納税義務は法律上当然に成立するが、これと、納付すべき税額が具体的に定まる「確定」とは区別される。確定の方式には、納税者の申告により確定する申告納税方式と、行政庁の処分(賦課決定)により確定する賦課課税方式がある。地方税では固定資産税・個人住民税のように行政庁が税額を計算して納税通知書で告知する賦課課税方式が多く、法人住民税や事業税のように申告納税方式を採るものもある。課税要件が満たされていなければ、いかなる確定手続を経ても課税は違法であり、課税要件の充足は課税処分の適法性を支える根幹である。

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