家庭的保育とは、子ども・子育て支援法に基づく地域型保育事業の一類型であり、家庭的保育者の居宅その他の場所で定員5人以下の少人数により満3歳未満の乳幼児を保育する事業である。
0〜2歳児の待機児童が地域に偏在するとき、認可保育所を新設するより、保育者の自宅などを活用して小さな単位で受け皿を作るほうが早い。家庭的保育は、市区町村の研修を修了した家庭的保育者が、自宅や賃貸物件で5人以下の乳幼児を保育する形態で、かつて「保育ママ」と呼ばれてきた仕組みを2015年の子ども・子育て支援新制度で地域型保育事業の一類型として制度化したものである。市区町村が認可し、地域型保育給付の対象となる。保育者1人が単独で運営する場合は定員3人以下、家庭的保育補助者を置く場合は5人以下と、運営体制によって定員が変わる。3歳到達後の受け皿として連携施設の確保が求められ、家庭的な雰囲気のなかできめ細かい関わりができる反面、保育者個人への依存度が高く、代替保育や相談支援の体制整備が運営上の論点となる。
定員と職員配置
家庭的保育の定員は5人以下で、保育者1人あたりの受入人数は乳幼児3人までである。ただし家庭的保育補助者を1人加える場合に限り、定員を5人まで広げられる。保育に従事する家庭的保育者は、市区町村が実施する基礎研修・認定研修を修了し、保育士又は保育士と同等以上の知識・経験を持つと市区町村長が認めた者である。実施場所は保育者の居宅のほか、賃貸物件や空き店舗など保育に適した場所でもよい。少人数ゆえに保育者が病気・休暇のときの代替保育や、保育者の孤立を防ぐ巡回支援・相談体制を市区町村が用意することが、安定運営の前提となる。
連携施設と卒園後の受け皿
家庭的保育を含む地域型保育事業は満3歳未満児が中心であるため、3歳到達後に子どもが行き場を失わないよう、保育内容の支援・代替保育・卒園後の受け皿を担う連携施設(認可保育所・認定こども園・幼稚園)をあらかじめ確保することが原則として求められる。連携施設の確保は都市部で難航しやすく、経過措置として確保期限の猶予や、企業主導型保育事業・小規模保育事業等による代替が認められてきた。連携施設が確保できないと卒園時に再び保活が必要となり、低年齢児の待機を解消しても3歳児で新たな待機を生む「3歳の壁」につながりやすい。
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