火葬許可証とは、死亡した者を火葬に付すために、死亡届を受理した市町村長が交付する許可の証明書をいう。
人が亡くなったとき、火葬を行うには何が必要なのか。墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)は、死体の火葬・埋葬には市町村長の許可を要すると定めており、その許可を証する書面が火葬許可証である。遺族等が死亡届を市町村へ提出すると、戸籍の死亡記載と並行して火葬許可証が交付される。火葬場ではこの許可証の提出がなければ火葬を行えず、火葬の終了後に火葬執行を証する記載(火葬済の証明)がなされて返付される。返付された許可証は、焼骨を墓地へ納める際の埋蔵(納骨)の許可を証する書面としても用いられる。許可証の交付は戸籍・住民窓口の死亡関連手続の一部を成し、死亡届・火葬許可申請・許可証交付が一連の流れで処理されるのが通例である。死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内に届け出ることとされ、火葬・埋葬の許可は、感染症の場合等を除き、原則として死亡後24時間を経過した後でなければ行えない。
墓地埋葬法に基づく許可
火葬許可証は、墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号、通称・墓地埋葬法)を根拠とする。同法は、死体の埋葬・火葬を行おうとする者は市町村長の許可を受けなければならないと定め、市町村長は死亡届の受理など死亡の事実を確認したうえで許可証を交付する。火葬・埋葬は、他の法令に別段の定めがある場合(一類感染症等)を除き、死亡または死産後24時間を経過した後でなければ行うことができない。これは、死亡判定の誤りや蘇生の可能性に配慮した規律である。火葬場の管理者は、許可証の交付を受けていない死体の火葬を行ってはならない。
死亡届からの一連の流れと納骨
実務上、火葬許可証の交付は死亡届の手続と一体で処理される。遺族や葬祭事業者が死亡診断書(死体検案書)を添えた死亡届を市町村の戸籍窓口へ提出すると、戸籍への死亡の記載に併せて火葬許可証が交付される。火葬場では許可証の提出を受けて火葬を執行し、終了後に火葬を行った旨を記載した許可証を遺族へ返付する。この返付された許可証は、焼骨を墓地に納める際に墓地の管理者へ提出する埋蔵(納骨)の許可を証する書面となる。改葬(既に埋蔵された焼骨を他の墓地へ移すこと)の際には、別途、改葬許可証の交付を受ける必要がある。
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