環境影響評価書とは、環境影響評価法に基づき、事業者が準備書に対する住民や行政の意見を踏まえて内容を確定させた、環境影響評価の最終的な結果をまとめた図書である。
意見聴取まで終えた環境影響評価の結論は、許認可にどう結びつくのか。評価書は、準備書に寄せられた住民や行政の意見を勘案して事業者が内容を確定させた、環境影響評価の最終図書である。事業者は評価書を許認可権者などへ送り、その内容が事業の許認可や補助の判断に反映される。評価書には、調査・予測・評価の結果と環境保全措置のほか、寄せられた意見とそれへの事業者の見解が記載される。評価書の公告・縦覧を経て初めて、事業者は対象事業に着手できる。準備書が修正の余地を残した段階であるのに対し、評価書は手続を締めくくり、その後の環境保全措置の実施を事業者に義務づける確定文書として働く。
手続を締めくくる確定図書
環境影響評価書は、配慮書・方法書・準備書と続いてきた環境影響評価手続の最後に位置する図書である。事業者は、準備書に対する住民の意見書と都道府県知事などの意見を勘案し、必要な検討を加えて準備書の内容を見直したうえで評価書を作成する。評価書には、調査・予測・評価の結果、環境保全措置、残る影響への対応に加え、寄せられた意見の概要と事業者の見解が示される。評価書は許認可権者などに送付され、許認可等の審査においてその内容が考慮される。準備書段階までの意見聴取の成果が反映され、評価の結論として確定する点で、手続全体の到達点となる。
着手要件と事後の役割
環境影響評価法では、事業者は評価書を公告し縦覧に供するまで、対象事業に着手できない。つまり評価書の手続完了が事業着手の前提条件として働く。さらに評価書に記載した環境保全措置は、事業実施段階で事業者が講じるべき措置として位置づけられ、工事中・供用後の環境管理の指針となる。事後調査によって予測と実際の影響を照らし合わせ、必要なら追加の措置を検討する仕組みも法に設けられている。評価書は単なる報告で終わらず、着手の関門であり、その後の環境保全の実行を縛る文書として機能する。
つながりのある用語
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)