開札調書とは、入札の開札に際して、入札参加者・各者の入札金額・予定価格との対比・落札者の決定経緯を記録する公文書である。開札を執行した職員が作成し、入札手続が適正に行われたことを事後に証する証拠書類となる。
開札の場で何が起きたのか——誰がいくらで入札し、なぜその者が落札者になったのか——を後から確認できなければ、入札の公正は担保できない。開札調書は、開札時の事実を時系列で書き留め、入札手続が適正に執行されたことを記録に残す文書である。
開札調書には、入札件名、開札の日時・場所、入札参加者と各者の入札金額、予定価格・調査基準価格や最低制限価格との対比、無効入札があればその理由、再入札やくじによる決定があればその経緯、落札者と落札金額を記載する。開札を執行した職員と立会者が確認・押印し、後日の異議申立てや監査に備える。
入札参加者からの苦情、入札監視委員会の審議、監査委員の監査、情報公開請求への対応など、入札の適正を事後に検証する場面では、まず開札調書が確かめられる。開札の事実を正確に残すことが、入札の透明性と説明責任を支える。
開札調書に記録する事項
開札調書は、開札という一回限りの事実行為を記録に固定する公文書である。記載するのは、入札件名と入札番号、開札の日時・場所、開札に立ち会った職員・入札参加者、各入札者の提出した入札金額(電子入札では応札価格)、予定価格と、設定している場合は調査基準価格・最低制限価格との対比、入札書比較価格に対する各者の価格である。無効入札があれば該当者とその理由(入札参加資格を欠く、内訳書の不備、金額の記載不備など)を記す。落札者の決定に至る経緯——最低価格の者を落札者としたか、低入札価格調査の対象としたか、同価の場合にくじ(電子くじ)で決したか、予定価格内に達する者がなく再入札・不調随意契約に移行したか——も記録する。電子入札では開札はシステム上で行われ、開札結果がシステムから出力され調書の基礎となる。
開札調書の証拠機能と情報公開
開札調書は、入札が公告・入札説明書に定めた手続どおり適正に執行されたことを事後に証する証拠書類である。入札参加者からの苦情・異議、入札監視委員会の事後審議、監査委員による監査、情報公開請求への対応において、開札の事実関係はまず開札調書で確認される。入札結果公表の根拠資料ともなり、落札者・落札金額・予定価格などは入札契約適正化法に基づく公表の対象となる。一方、未落札で再入札に移る場合の途中経過や、他者の入札金額のうち公表されない範囲については、入札の公正な執行を妨げない範囲で開示・非開示が判断される。記載の誤りや事後の改ざんは入札の信頼性を根底から損なうため、開札の場で確定的に記録し、訂正があれば訂正の事実と理由を残すのが原則である。
つながりのある用語
関連
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)