ジチテン

会議公開の原則

読み:かいぎこうかいのげんそく

別名:会議公開原則
意味

会議公開の原則とは、地方議会の本会議は原則として傍聴を許し、その記録を住民に明らかにしなければならないとする原則である(地方自治法第115条第1項)。

議会の審議はなぜ住民に見える場で行わなければならないのか。その根拠を支えるのが会議公開の原則である。地方自治法第115条第1項は、普通地方公共団体の議会の会議は公開すると定め、住民が傍聴によって審議の経過を直接知り、会議録によって発言と表決を事後に確認できる状態を保障する。住民代表である議員の言動を住民が監視できてはじめて代表制が機能するという二元代表制の前提を、議事の場で具体化したものである。公開は傍聴の許可、報道機関への取材の開放、会議録の作成と公表という三つの形で担保され、いずれを欠いても原則は形骸化する。例外として、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは秘密会を開くことができるが(同条第1項ただし書)、これは公開を原則とする建前のうえでの厳格に限定された逸脱であり、安易な非公開は許されない。委員会の公開は本会議のような法律上の義務ではなく各議会の会議規則条例の定めに委ねられるため、近年は委員会公開を進める議会改革の論点ともなっている。

公開を担保する三つの要素

会議公開の原則は、傍聴・報道・記録という三つの要素が揃ってはじめて実質を持つ。第一に傍聴であり、地方自治法第115条第1項を受けて各議会が傍聴規則を定め、住民が議場に入って審議を直接見聞きできる状態を保つ。第二に報道機関への取材の開放であり、新聞・放送による報道で議場に来られない住民にも審議の内容が届く。第三に会議録の作成と公表であり、同法第123条が会議録の調製を議長に義務づけ、発言と表決の記録を事後に検証できるようにする。近年はインターネットによる本会議の録画配信や会議録検索システムの整備が進み、傍聴に物理的に訪れなくても審議を確認できる環境が広がっている。これら三要素のいずれかが欠ければ、形式上は会議が開かれても住民による監視は成り立たず、原則は形骸化する。

秘密会という例外とその限界

会議公開の原則には、地方自治法第115条第1項ただし書による秘密会という例外がある。議長または議員三人以上の発議により、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときに限り、傍聴を禁じて非公開で審議できる。個人の名誉やプライバシーに深く関わる事項、係争中の訴訟に関する戦術など、公開すると公益を害するおそれが具体的に認められる場合に限られ、討論を行わずに表決することとされる。重要なのは、秘密会はあくまで公開原則を前提としたうえでの限定的な逸脱であり、議事の都合や政治的配慮で安易に用いることは許されない点である。秘密会の記録も会議録には残され、後に公開すべき事由が消滅すれば公開の対象となりうる。公開原則と秘密会の関係は、住民の知る権利と限定された秘匿の必要との緊張関係を制度上どう調整するかという論点を示している。

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