ジチテン

課徴金減免制度

読み:かちょうきんげんめんせいど

別名:リーニエンシー別名:リーニエンシー制度別名:課徴金減免
意味

課徴金減免制度とは、独占禁止法に違反するカルテルや入札談合について、事業者が自ら公正取引委員会に違反内容を申告すると、申告の順位や調査協力の度合いに応じて課徴金が減額または免除される制度をいう。

談合に関与した事業者が、なぜ自ら違反を名乗り出るのか。入札談合やカルテルは事業者間の秘密の合意で行われ、外部から立証することが難しい。そこで独占禁止法は、違反を最初に申告した事業者の課徴金を全額免除し、以降の申告者にも順位に応じて減額する課徴金減免制度を置き、内部からの自主申告を促して談合の発覚と立証を容易にする。申告は公正取引委員会への所定の報告で行い、調査開始前の最初の申告者は課徴金が全額免除され、それ以降は申告順位に応じた減算率が適用される。2019年の独占禁止法改正で、申告順位による一律の減算に加え、事業者の調査協力の度合いを評価して減算率を上乗せする協力度に応じた減算が導入された。談合に関与した発注機関の職員にとっては、自ら関与した談合が事業者の申告で発覚しうることを意味し、官製談合の防止にとっても重い意味を持つ。

申告順位と減算率の構造

課徴金減免制度は、違反を申告する順番が早いほど有利になるよう設計されている。公正取引委員会の調査開始前に最初に申告した事業者は課徴金が全額免除され、それ以降の申告者には申告順位に応じた減算率が適用される。調査開始後の申告にも一定の減算枠が用意されるが、開始前より減算率は低い。早い者勝ちの構造により、談合に関与した各事業者は他社に先んじて申告する誘因を持ち、結果として違反合意の結束が内部から崩れる。これにより公正取引委員会は、外部からの立証が困難な秘密の合意について、当事者からの証拠提供を得て排除措置命令や課徴金納付命令へ結びつけられる。

調査協力減算と2019年改正

2019年の独占禁止法改正は、申告順位だけで減算率を決める仕組みに、事業者の調査協力の度合いを評価する要素を加えた。改正前は申告順位のみで減算率が機械的に決まったため、申告後に十分な証拠を提出する誘因が働きにくかった。改正後は、申告順位による減算に加え、事業者が提出した証拠の価値など調査への協力度に応じて減算率を上乗せできる協力型の減算が導入された。公正取引委員会と事業者が協議して減算率を定める仕組みにより、当局は質の高い証拠を得やすくなり、事業者は協力に見合う減免を受けられる。入札談合に関与した自治体職員の関与行為は官製談合防止法の処罰対象であり、減免申告による発覚は職員側の責任追及にも波及しうる。

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