ジチテン

住宅ローン控除

読み:じゅうたくろーんこうじょ

別名:住宅借入金等特別控除別名:住宅借入金等特別税額控除
意味

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を取得・新築・増改築した者について、年末ローン残高の一定割合を所得税額から、控除しきれない分を翌年度の個人住民税から差し引く税額控除である。

住民税の窓口担当者は、年末調整や確定申告で所得税側の控除が決まっているのに、なぜ翌年度の住民税からも控除が生じるのかを住民に説明する場面に立つ。住宅ローン控除は、もともと所得税の税額控除でありながら、所得税から引ききれない分が個人住民税に回ってくる点で地方税の実務に直結する。

仕組みは、年末の住宅ローン残高に控除率を掛けた額を、その年の所得税額から差し引くというものである。所得税額が小さく控除しきれない場合、残った控除額が翌年度の個人住民税(所得割)から一定の上限の範囲で差し引かれる。住民税側で控除する分は、市町村の申告や手続を要せず、所得税の確定申告・年末調整の情報に基づいて自動的に反映される。

この住民税側の控除によって市町村・都道府県の税収は減るが、その減収分は国が地方特例交付金で補填する。つまり、国の政策判断である住宅ローン控除の拡充が地方税を減らし、それを国費で穴埋めするという国・地方の財政関係を象徴する制度である。税務担当者にとっては、控除の根拠が所得税にありながら住民税と地方特例交付金にまたがる点を押さえる必要がある。

所得税から住民税への控除の流れ

住宅ローン控除は、まず所得税の税額控除として年末ローン残高の一定割合を所得税額から差し引く。所得税額がその控除額より小さいと控除しきれない部分が生じるが、この残額は翌年度の個人住民税(所得割)から、課税総所得金額等の一定割合を上限として差し引かれる。住民税側の控除は納税者からの申告を要さず、税務署から市町村に送られる確定申告データや、勤務先からの給与支払報告書に基づいて自動的に計算・反映される。したがって市町村の住民税担当は、控除の可否や額を独自に判断するのではなく、所得税側で確定した情報を受けて住民税額を算定する立場にある。

地方特例交付金による減収補填

住宅ローン控除のうち個人住民税から差し引かれる分は、本来は都道府県・市町村が得るはずの住民税収を減らす。この減収は国の税制改正・政策判断によって生じるため、その補填として国は地方特例交付金(住宅借入金等特別控除に係る地方特例交付金)を都道府県・市町村に交付する。減収額は各団体の控除実績に基づいて算定され、地方の財政運営に影響が及ばないよう設計されている。住宅ローン控除の制度拡充が議論される際は、この地方特例交付金による補填の規模が国・地方の財政負担の論点となる。

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