ジチテン

条例事項

読み:じょうれいじこう

別名:規則事項
意味

条例事項とは、自治体の意思決定のうち、地方自治法その他の法令により条例の形式で定めなければならないとされた事項をいう。

ある事柄を条例で定めるべきか、長の規則要綱で足りるのか——この区分を誤ると、根拠を欠く処分や違法な負担賦課を招く。地方自治法第14条第2項は、住民に義務を課し、または権利を制限するには法令に特別の定めがある場合を除き条例によらなければならないと定める。同条第3項は、条例違反に対し2年以下の拘禁刑や100万円以下の罰金などの罰則を科せるのは条例だけであるとする。職員の給与・勤務時間その他の勤務条件地方税税率、議会の議員定数、内部組織のうち部・局の設置なども、個別法により条例事項とされている。これに対し、長の権限に属する事務の手続や内部の処理基準は規則事項であり、長が規則制定権に基づき定める。条例事項を規則や要綱で代替すると、相手方を拘束する効力を持たず、争訟で覆る危険がある。

条例事項と規則事項の区分

条例事項と規則事項を分ける中心は、地方自治法第14条第2項の「義務を課し、又は権利を制限する」事項である。住民の権利義務に直接かかわる規律は条例によらなければならず、長が単独で定める規則や、内部基準にすぎない要綱では代替できない。たとえば使用料手数料の額、地方税の税率、過料や罰則、各種の許可基準のうち相手方を拘束するものは条例事項とされる。一方、申請様式の定めや内部の事務処理手順、長の権限に属する事務の細目は規則事項となり、長が規則制定権(自治法第15条)に基づいて機動的に定める。両者の境界は固定的でなく、条例で大枠を定め細目を規則に委任する「条例による委任」も広く用いられる。区分を誤って権利制限を要綱で行うと、根拠を欠く行政指導や違法な負担賦課となり、争訟で取り消される危険がある。

個別法が条例事項とする例

地方自治法第14条第2項の一般原則のほかに、個別の法律が特定の事項を条例で定めるよう求める場合が数多くある。職員の給与・勤務時間その他の勤務条件は地方公務員法により条例で定めることとされ(給与条例主義)、議会の議員定数は自治法第90条・第91条により条例で定める。内部組織についても、長の直近下位の内部組織(部・局)の設置は自治法第158条により条例事項とされる一方、その下の課・係の設置は規則・規程で足りる。地方税の税率や課税免除地方税法を受けて税条例で定める。これらは「条例で定める」と法律が明示するため、規則や要綱で代替すると違法となる。担当課は新たな施策を制度化する際、まず根拠法が条例を要求していないかを確認し、要求があれば条例案を調製して議会の議決を経る必要がある。

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