情報リテラシーとは、情報や情報技術を目的に応じて収集・評価・活用し、正しく発信するための知識と能力をいう。
住民向けにオンライン手続を整えても、なぜ利用が広がらないのか——その背景の一つに住民や職員の情報リテラシーの差がある。情報リテラシーは、必要な情報を探し出す力、情報の真偽や信頼性を見極める力、デジタル機器やソフトウェアを操作する力、個人情報やセキュリティに配慮して安全に扱う力までを含む幅の広い概念である。自治体実務では二つの文脈で問われる。一つは住民側で、デジタルデバイド(情報格差)の解消に向けたデジタル活用支援員の配置やスマートフォン講座など、住民の情報リテラシーを底上げする施策が進む。もう一つは職員側で、標的型攻撃メールへの対処や個人情報の適正な取扱いといった、情報セキュリティを支える素養として研修で扱われる。誤情報や偽情報がネット上に氾濫する状況では、情報を鵜呑みにせず出典を確かめる力が、行政の発信を受け取る住民にも、発信する職員にも求められる基礎能力となっている。
デジタルデバイド対策における位置づけ
情報リテラシーは、デジタルデバイド(情報格差)を構成する三つの格差のうち「利用の格差」の中身を成す概念である。デジタルデバイドは、機器やネット回線を持てるかという接続の格差、使いこなせるかという利用の格差、活用して便益を得られるかという成果の格差に整理される。このうち利用の格差は、まさに個人の情報リテラシーの差に起因する。高齢者や障害者が機器を入手しても使いこなせなければ格差は解消しないため、デジタル庁や総務省はデジタル活用支援推進事業として、携帯ショップや公民館でのスマートフォン教室、デジタル推進委員による身近な支援を展開している。情報リテラシーの底上げは、オンライン申請やマイナポータルの利用を住民に行き渡らせる前提条件として位置づけられる。
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