自立相談支援事業とは、生活困窮者自立支援法に基づき、生活困窮者からの相談に応じて課題を評価・分析し、自立支援計画を作成して支援につなぐ必須事業をいう。
生活困窮者を支える制度の入口はどこにあるのか。その総合的な相談窓口が自立相談支援事業である。生活困窮者自立支援法は、福祉事務所を設置する自治体(都道府県・市・福祉事務所設置町村)に対し、この事業を必須事業として実施することを義務づける。事業では、相談支援員が生活困窮者の相談を受け止め、就労・家計・住まい・健康・債務など複合的な課題をアセスメント(評価・分析)し、本人と相談しながら自立支援計画(プラン)を作成する。そのうえで、就労準備支援事業・家計改善支援事業・住居確保給付金といった同法の他の支援や、福祉・医療・労働など関係機関のサービスにつなぎ、計画の実施状況をモニタリングする。窓口は社会福祉協議会やNPOへの委託で運営されることが多い。
必須事業としての位置づけと実施体制
生活困窮者自立支援法の事業は、必ず実施しなければならない必須事業と、自治体の判断で行う任意事業に区分される。自立相談支援事業は、住居確保給付金の支給とともに必須事業であり、福祉事務所を設置する自治体は必ず実施しなければならない。本事業は制度全体の司令塔として、相談者の課題を包括的に受け止め、他の支援事業や外部機関へつなぐハブの役割を担う。実施主体は自治体だが、運営の専門性から社会福祉協議会、社会福祉法人、NPO法人などへの委託が広く行われている。配置される職員は主任相談支援員・相談支援員・就労支援員で構成されるのが標準である。
支援の流れ(アセスメントからプランへ)
自立相談支援事業の支援は、相談者を受け止める把握・アセスメントから始まる。相談支援員が本人の生活状況、就労・心身・家計・住まい・債務・家族関係などの課題を整理し、本人の意思を尊重しながら自立支援計画(プラン)を作成する。プランは、関係機関による支援調整会議で内容の適切性が検討され、就労準備支援事業、家計改善支援事業、就労訓練事業(中間的就労)、住居確保給付金、子どもの学習・生活支援事業などの具体的支援に結びつけられる。支援開始後はモニタリングを行い、目標達成や状況変化に応じてプランを見直し、自立に至れば支援を終結する。相談から終結まで継続して伴走型の支援を行う点が、申請主義の強い従来の福祉と異なる特徴である。
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