自立活動とは、特別支援学校や特別支援学級・通級による指導で設けられる指導領域で、障害による学習上または生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識・技能・態度・習慣を養い、心身の調和的発達の基盤を培うことを目標とする活動である。
通常の小中学校の教育課程には無く、特別支援教育に固有の指導領域とは何か。自立活動は、障害のある児童生徒が抱える学習上・生活上の困難そのものに直接働きかける指導であり、各教科の学習とは別建てで設けられる。特別支援学校の教育課程は各教科・道徳科・特別活動・総合的な学習の時間に加えて自立活動で編成され、障害の重い児童生徒では自立活動を中心とした教育課程を組むこともできる。特別支援学級や通級による指導でも、障害の状態に応じて自立活動を取り入れた特別の教育課程を編成できる。指導内容は学習指導要領が示す6区分(健康の保持・心理的な安定・人間関係の形成・環境の把握・身体の動き・コミュニケーション)の下の項目から、一人ひとりの実態に即して必要な要素を選定して具体化する。各教科のように学年ごとの内容が定まっておらず、個別の指導計画に基づいて児童生徒ごとに指導目標と内容を設定する点が最大の特徴であり、自治体の特別支援教育担当や学校の特別支援教育コーディネーターが計画づくりに関わる。
6区分と個別の指導計画による具体化
自立活動の内容は、学習指導要領が「健康の保持」「心理的な安定」「人間関係の形成」「環境の把握」「身体の動き」「コミュニケーション」の6区分と、その下の項目として示す。これらは各教科のように学年ごとの指導内容として配列されるのではなく、個々の児童生徒の障害の状態や発達段階を実態把握したうえで、必要な項目を相互に関連づけて選定し、個別の指導計画として具体化する。同じ区分でも児童生徒によって取り上げる項目や指導の重点が異なるため、実態把握と指導目標の設定が指導の質を左右する。特別支援教育コーディネーターや担当教員が中心となり、個別の教育支援計画と整合させながら計画を作成・評価する。
教育課程上の位置づけと「自立活動を中心とする教育課程」
特別支援学校の教育課程は、小・中・高等学校に準ずる各教科等に自立活動を加えて編成する。障害の状態により特に必要がある場合は、各教科等に替えて自立活動を主として指導する「自立活動を中心とした教育課程」を編成でき、重度・重複障害の児童生徒で採られることがある。特別支援学級では、児童生徒の実態に応じ自立活動を取り入れた特別の教育課程を編成でき、通級による指導でも障害に応じた自立活動に相当する指導を行う。通常の学校の教育課程には存在しない領域であるため、自治体が就学先や指導形態を判断する就学相談・教育支援委員会の検討でも、自立活動による支援の必要性が論点になる。
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