ジチテン

自立助長

読み:じりつじょちょう

意味

自立助長とは、生活保護法第1条が定める同法の目的の一つで、保護を受ける者がその能力に応じて自立した生活を送れるよう援助することをいう。

生活保護は最低限度の生活を保障するだけの制度なのか、という問いに、生活保護法は「最低生活の保障」と並ぶもう一つの目的として自立助長を掲げて答えている。法第1条は、生活に困窮する者に最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを法の目的と定める。ここでいう自立には、就労による経済的自立だけでなく、日常生活を自分で管理する日常生活自立、社会的なつながりを回復する社会生活自立が含まれると整理されている(自立支援の三類型)。福祉事務所現業員(ケースワーカー)が行う指導指示や、被保護者就労支援事業就労準備支援事業などの自立支援プログラムは、この自立助長を実現する手段に当たる。

二つの目的の関係と自立の三類型

生活保護法第1条は、最低限度の生活の保障と自立の助長を法の二大目的とする。最低生活保障が現に困窮する者への給付であるのに対し、自立助長は将来の困窮状態からの脱却を援助する積極的な側面を表す。両者は対立するものではなく、最低生活を保障したうえでその者の持つ可能性を引き出すことが法の趣旨とされる。自立の内容は、平成17年の自立支援プログラム導入以降、就労による経済的自立、健康・生活管理など日常生活自立、社会参加など社会生活自立の三類型で捉えられ、就労できない高齢者や障害者にとっても日常生活・社会生活の自立は自立助長の対象となる。

指導指示・自立支援プログラムとの関係

自立助長は理念にとどまらず、福祉事務所の運用に具体化される。法第27条に基づく被保護者への指導指示は、生活の維持・向上その他保護の目的達成に必要な指導であり、自立助長を目的とすると説明される。また各福祉事務所は自立支援プログラムを策定し、被保護者就労支援事業、就労準備支援事業、家計改善支援事業子どもの学習・生活支援事業などにより経済的・日常生活・社会生活の各自立を支援する。生業扶助による技能習得費や就労自立給付金も自立助長を後押しする仕組みである。

つながりのある用語

ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)