事業所内保育とは、子ども・子育て支援法に基づく地域型保育事業の一類型であり、事業主が従業員の子どもと地域の子どもを合わせて保育するため事業所等に設ける保育事業である。
従業員の仕事と子育ての両立を企業が支えるには、職場の近くに保育の場があると通勤途上の送迎で済み、復職もしやすい。事業所内保育は、事業主が自社の従業員の子ども(従業員枠)に加えて地域の子ども(地域枠)も受け入れる形で事業所等に設ける保育施設で、2015年の子ども・子育て支援新制度で地域型保育事業の一類型として制度化された。市区町村が認可し、地域型保育給付の対象となる。定員に応じて保育士配置や面積などの認可基準が定められ、地域枠の設定が認可の要件となる点が特徴である。国が認可外施設へ直接助成する企業主導型保育事業とは制度の建て付けが異なり、混同されやすいため弁別が要る。
従業員枠と地域枠
事業所内保育の特徴は、事業主が雇用する従業員の子ども(従業員枠)だけでなく、地域で保育を必要とする子ども(地域枠)も受け入れる点にある。地域枠の定員は事業所内保育の認可要件として定められており、定員規模に応じた人数の地域枠を設けることが認可の条件になる。これにより、企業の福利厚生にとどまらず、市区町村の地域型保育給付を受ける公的な保育の受け皿としても機能する。従業員枠のみで地域枠を持たない企業独自の保育施設とは、この点で性格が分かれる。
企業主導型保育事業との違い
事業所内保育としばしば混同されるのが企業主導型保育事業である。事業所内保育は子ども・子育て支援法の地域型保育事業として市区町村が認可し地域型保育給付の対象となるのに対し、企業主導型保育事業は認可外保育施設であり、市区町村の認可手続を経ずに内閣府(こども家庭庁)の助成を企業が直接受ける仕組みである。地域枠の設定が事業所内保育では認可要件であるのに対し企業主導型では任意である点など、対象・認可主体・財源の建て付けが異なる。両者はいずれも職域の保育需要に応えるが、制度上は別物として扱う必要がある。
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