児童手当法とは、児童を養育する者に児童手当を支給して家庭の生活の安定と次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とする法律で、市区町村を支給主体とする。
子育て世帯の経済的負担をどの制度が直接和らげるのか。児童手当法は、児童を養育する保護者に現金で児童手当を支給する制度の根拠法で、市区町村を窓口とする普遍的な子育て支援の中心に位置する。
支給は、養育する児童の年齢区分に応じて月額が定められ、受給者の申請に基づき市区町村が認定して支払う。所得制限の扱いや支給対象年齢、多子加算の仕組みは法改正のたびに見直されており、制度の射程は拡大の方向にある。
財源は国・都道府県・市区町村の負担に加え、被用者の分には事業主拠出金が充てられる。市区町村は受給資格の認定、現況届の処理、転入・転出に伴う支給の引き継ぎなど、住民に最も近い支給事務を担う。
所得を要件とせず子の養育という事実に着目して支給される点で、所得が低い世帯を対象とする生活保護や、ひとり親世帯を対象とする児童扶養手当とは性格が異なる。子育て世帯のほぼすべてが対象となるため、市区町村の子育て支援部門の基幹業務の一つである。
児童手当の支給の仕組みと市区町村の事務
児童手当は、養育する児童の年齢に応じて定められた月額を、原則として年に複数回まとめて支給する。受給するには保護者が市区町村に認定請求を行い、市区町村が受給資格を認定する必要がある。受給者は毎年の現況届などで養育の実態を確認され、子の出生・転入・転出や養育者の変更があれば届出によって支給内容が更新される。財源は国と地方が分担し、被用者の児童に係る分には事業主が拠出する事業主拠出金が充てられるなど、複数の負担で支えられている。公務員については勤務先が支給するなど、支給主体が職業によって分かれる点も実務上の注意点である。市区町村の子育て支援担当課にとって、対象世帯の広さと毎年の現況確認の事務量から、児童手当は基幹的な定常業務となっている。
普遍的給付という性格と他の手当との違い
児童手当は、世帯の所得の多寡そのものを支給の核心的な要件とせず、児童を養育しているという事実に着目して広く支給される普遍的給付である。これは、保護を要する低所得世帯に限って最低生活を保障する生活保護や、主にひとり親世帯の生活の安定を図る児童扶養手当、障害のある児童を対象とする特別児童扶養手当とは制度の趣旨が異なる。児童手当はあくまで子育て世帯一般の経済的負担を軽くし、次代を担う子どもの育ちを社会全体で支えることを目的とする。近年は支給対象年齢の引き上げや多子世帯への加算、所得による制限の見直しなどの改正が重ねられ、より広い子育て世帯に行き渡る方向で制度が拡充されてきた。窓口では、これらの手当が併給できるのか、どの手当が当該世帯に該当するのかを正しく案内する必要がある。
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