医療計画とは、医療法に基づき都道府県が定める、地域の医療提供体制の確保に関する計画である。5疾病6事業及び在宅医療の医療連携体制や、基準病床数などを定める。
医療計画は、医療法第30条の4に基づき、都道府県が地域の実情に応じて策定する。限られた医療資源を効率的に配置し、住民が切れ目のない医療を受けられる体制を築くことを目的とする。計画では、特に重点的に対策が必要な5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)と6事業(救急、災害時、新興感染症の発生・まん延時、へき地、周産期、小児の医療)、及び在宅医療について、医療機関の役割分担と連携の体制を定める。あわせて、二次医療圏ごとに病床の過剰・不足を判断する基準病床数を設定し、病床の地域的な偏りを是正する。おおむね6年を一期とし、中間年に見直しが行われる。地域医療構想もこの医療計画の一部として位置づけられ、自治体の保健医療担当にとっては地域の医療体制を方向づける基本計画である。
5疾病6事業と在宅医療
医療計画の中核は、5疾病6事業及び在宅医療に関する医療連携体制の構築である。5疾病は、患者数が多く専門的・継続的な医療を要するがん・脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患・糖尿病・精神疾患を指す。6事業は、政策的に確保が必要な救急医療・災害時医療・新興感染症の発生まん延時の医療・へき地医療・周産期医療・小児医療である(新興感染症は令和6年度からの第8次計画で追加され、5事業から6事業となった)。これらについて、予防から急性期・回復期・在宅までの各段階を担う医療機関を示し、相互の連携の体制を計画に位置づける。
基準病床数と医療圏
医療計画は、地域ごとの病床数を適正に管理する仕組みを持つ。都道府県は、入院医療を提供する区域として二次医療圏を設定し、人口や患者の流出入をもとに圏域ごとの基準病床数を算定する。既存の病床数が基準病床数を上回る病床過剰地域では、原則として新たな病院の開設や増床が認められず、病床の地域的な偏在の是正が図られる。さらに、将来の人口推計に基づいて病床の機能ごとの必要量を示す地域医療構想が医療計画の一部に位置づけられ、急性期から回復期・慢性期への病床の転換を促している。
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