一般財源化とは、特定の使途に縛られていた国庫補助金や特定財源を廃止・統合し、使途の定めのない一般財源に切り替えることをいう。
使途が決まった補助金は安定的に見える一方、自治体が地域の実情に合わせて配分を変える自由を奪う。一般財源化は、こうした特定財源を廃止して使途を限定しない財源に振り替える改革を指し、自治体の裁量を広げる狙いを持つ。三位一体改革では国庫補助負担金の廃止・縮減が大規模に進み、税源移譲と交付税措置によって一般財源へ切り替えられた。道路特定財源の一般財源化のように、目的税・特定財源そのものを一般財源に組み替える例もある。ただし一般財源化は財源保障の手厚さと裏腹の関係にあり、補助金時代に確保されていた額が交付税の算定や税収の動向次第で目減りすれば、結果として事業の財源が細るおそれもある。財源の自由度と安定性のどちらを重視するかが、一般財源化をめぐる議論の核心となる。
三位一体改革と財源保障の縮小
一般財源化を大規模に進めたのが、二〇〇四年度から始まった三位一体改革である。国庫補助負担金の廃止・縮減、それに見合う税源移譲、地方交付税の見直しを一体で行うもので、補助金で縛られていた財源の相当部分が一般財源に切り替わった。自治体は使途の裁量を得た反面、補助金時代には事業費に応じて確保されていた財源保障が薄まり、税源移譲後の税収が伸び悩む団体や交付税の算定で十分に補われない団体では、実質的な財源が減る結果も生じた。一般財源化は「自由と引き換えに保障を手放す」性格を持ち、自治体間の財政力格差を拡大させる側面が指摘される。
道路特定財源の一般財源化
特定財源そのものを組み替えた代表例が、二〇〇九年の道路特定財源の一般財源化である。揮発油税や軽油引取税などは道路整備に使途を限定する特定財源だったが、道路整備需要の変化と使途の硬直性が問われ、一般財源に切り替えられた。これにより、それまで道路にしか充てられなかった財源を福祉や教育など他の行政分野にも配分できるようになった。一方で、道路整備を安定的に支えてきた財源の枠組みが失われ、老朽化したインフラの更新財源をどう確保するかという新たな課題も生んだ。特定財源の一般財源化は、使途の自由度と特定分野の財源安定性のトレードオフを端的に示す。
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