委員会提出議案とは、地方自治法第109条第6項に基づき、議会の委員会がその所管に属する事項について委員会の名で提出する議案である。
条例案を出せるのは首長と議員だけなのか。委員会提出議案は、常任委員会・議会運営委員会・特別委員会が、所管する事務の範囲内で委員会名義の議案を提出できる制度である。個々の議員が議案を出す議員提出議案が議員定数の十二分の一以上の賛成を要するのに対し、委員会提出議案は委員会の議決を経て委員長名で提出されるため、賛成者要件の手続を別途踏む必要がない。対象は予算を除く議案で、議会運営に関する条例案や、議会改革の検討を経た会議規則・委員会条例の改正案、意見書・決議などが典型である。委員会という合議体での審査と合意を前提に提出されるため、本会議でも一定の支持が見込まれやすい。地方議会が首長提出議案の審議機関にとどまらず、自ら政策を立案する役割を果たすための手段の一つとして、議員提出議案と並んで位置づけられる。
議員提出議案との違いと手続
委員会提出議案は、提案の主体が個々の議員ではなく委員会という合議体である点で議員提出議案と区別される。議員提出議案は地方自治法第112条により議員定数の十二分の一以上の賛成者を集めて提出するのに対し、委員会提出議案は同法第109条第6項により委員会の議決を経て委員長名で提出され、賛成者の連署を要しない。提出できるのは委員会の所管に属する事項に限られ、所管外の事項は対象とならない。予算は委員会提出議案の対象から除かれる。提出後は本会議で審議されるが、提出母体である委員会への付託は行わず、本会議で直接審議するのが通例である。
対象となる議案と活用場面
委員会提出議案として扱われる中心は、議会自身の運営や組織に関わる条例・規則である。会議規則や委員会条例の制定改廃、政務活動費に関する条例の改正、議会基本条例の制定などが、議会運営委員会や特別委員会での検討を経て委員会提出議案として上程される例が多い。国などへの意見書や、議会の意思を表明する決議も委員会名で提出されうる。委員会での審査と合意形成を経るため、複数会派にまたがる調整が済んだ状態で本会議に諮られることになり、議会の総意に近い形で政策的な意思を示す手段として用いられる。
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