一条校とは、学校教育法第1条が列挙する学校(幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校)の通称であり、同法上の「学校」として制度的な規律を受ける学校をいう。
ある教育施設が一条校か否かは、教育委員会や私学担当課の現場で就学義務の充足・各種の公費負担・税制優遇の可否を左右する分かれ目になる。学校教育法第1条に挙がる学校だけが同法上の「学校」とされ、教員免許を持つ教員の配置、校長・教頭の必置、修業年限、設置基準といった規律の対象となる。これに対し各種学校・専修学校・インターナショナルスクール・無認可の教育施設は一条校でなく、これらに通っても原則として学齢期の就学義務を果たしたことにはならない。設置できる主体も国・地方公共団体・学校法人に限られ、株式会社等が設置する構造改革特区の学校は例外的な扱いとなる。フリースクールへの通学を出席扱いとする運用や、外国人学校・インターナショナルスクールの卒業者の大学受験資格をめぐる論点も、この一条校か否かの線引きが起点にある。
一条校とそれ以外の教育施設
学校教育法は第1条で「学校」を限定列挙し、これに該当する学校を一条校と呼ぶ。一条校は同法と関係法令(学校設置基準・教員免許の根拠法・学習指導要領等)による規律を一体で受け、設置者は国・地方公共団体・学校法人に限られる(私立学校法)。一方、専修学校(同法第124条)や各種学校(同法第134条)は学校教育法に位置づけられるが第1条の学校ではなく、設置基準も教員資格も別建てとなる。インターナショナルスクールや無認可の教育施設は多くが各種学校扱いか法令上の学校ですらない。この区別は、就学義務の充足、義務教育費国庫負担や私学助成といった公費の対象、寄附金の税制優遇の可否などに直結する実務上の基準である。
就学義務との関係と運用上の論点
学齢期の子の保護者は子を一条校(小学校・中学校等)に就学させる義務を負う。したがってフリースクールや外国人学校に通っていても、それだけでは就学義務を果たしたことにならず、原則として在籍校が必要となる。ただし不登校児童生徒がフリースクール等で学ぶ場合、一定の要件のもとで校長が指導要録上の出席扱いとする運用が認められており、教育機会確保法の趣旨ともあいまって一条校の枠外での学びを制度に接続する動きがある。大学受験資格についても、外国人学校・各種学校の課程修了者に個別の資格認定や高等学校卒業程度認定試験で道が開かれており、一条校か否かの線引きが絶対的な排除ではなく、周辺制度で補完される構造になっている点が実務理解の要点である。
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