標準報酬月額とは、健康保険・厚生年金保険の保険料や給付を計算するため、被保険者の報酬を区切りのよい等級に当てはめて定めた仮の月額をいう。
被用者保険の保険料は、毎月変動する給与そのものではなく何を基準に決まるのか。標準報酬月額は、被保険者の実際の報酬を一定の幅で区切った等級に当てはめて定める基準額で、健康保険や厚生年金の保険料と給付の計算に共通して用いられる。
実際の報酬は残業などで毎月変わるが、それをそのまま用いると計算が煩雑になる。そこで報酬を等級表に当てはめ、その等級に対応する標準報酬月額を保険料計算の基礎とすることで、事務を簡素化している。
標準報酬月額は、入社時の決定のほか、毎年一定時期の報酬で見直す定時決定、報酬が大きく変動したときの随時改定によって改められる。賞与については別に標準賞与額が定められ、保険料の対象となる。
この額は保険料の基礎であるだけでなく、傷病手当金・出産手当金・老齢厚生年金など報酬に連動する給付の額も左右する。市区町村職員自身もこの仕組みのもとで保険料を負担しており、住民への年金・医療保険の説明でも基礎となる概念である。
等級への当てはめと保険料計算の簡素化
標準報酬月額は、被保険者の実際の報酬を区切りのよい等級に当てはめて定める仮の月額である。給与は基本給に加えて残業手当や通勤手当などで毎月変動するため、これを保険料計算にそのまま用いると毎月額が変わり事務が煩雑になる。そこで報酬の幅ごとに等級を設けた等級表を用い、被保険者の報酬がどの等級に当たるかを判定し、その等級に対応する標準報酬月額を保険料の基礎とする。健康保険と厚生年金で等級の段階の数は異なるが、考え方は共通である。保険料は、この標準報酬月額に保険料率を掛けて算定し、事業主と被保険者が原則折半で負担する。賞与については別に標準賞与額が定められ、これにも保険料率が掛けられて保険料の対象となる。報酬を等級化することで、保険料計算の安定と事務の簡素化が図られている。
定時決定・随時改定と給付への影響
標準報酬月額は一度決めたら固定されるわけではなく、いくつかの機会に見直される。入社など資格取得のときに最初の額を決める資格取得時決定のほか、毎年定められた時期の報酬をもとに翌年度の額を見直す定時決定がある。さらに、昇給や降給などで報酬が大きく変動し、一定の条件を満たした場合には、定時決定を待たずに改める随時改定が行われる。これらにより、実態と大きくかけ離れない範囲で標準報酬月額が報酬の水準を反映するよう調整される。重要なのは、標準報酬月額が保険料の基礎であると同時に、報酬に連動する給付の額をも決める点である。傷病で働けない期間の傷病手当金、出産前後の出産手当金、退職後の老齢厚生年金など、報酬比例で計算される給付はいずれもこの額を基礎とする。つまり標準報酬月額は、負担と給付の双方を貫く被用者保険の中心的な指標である。
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