本激甚災害とは、激甚災害のうち全国規模の被害の大きさを基準に指定され、対象となる事業や措置について国の財政援助の特例が全国規模で適用されるものをいう。
ある災害が激甚災害に指定されたとき、自治体の担当者は「うちの市町村にも特例が及ぶのか」をまず確認する。その鍵となるのが本激甚災害と局地激甚災害の区別である。本激甚災害(通称・本激)は、被害額が全国の経済規模に照らして一定の基準を超えた災害を、災害単位で指定するものである。指定されると、対象の災害復旧事業などについて国庫補助率の引上げや中小企業・農林漁業者への支援といった特例が、被災地全体に適用される。これに対し局地激甚災害(局激)は、全国規模では基準に達しなくても市町村単位で被害が大きい地域を救うために設けられた仕組みで、適用範囲が当該市町村に限られる。自治体にとっては、自らの被害が本激の対象となるのか、それとも局激でしか拾われないのかによって、復旧財源の見通しが大きく変わるため、被害額の早期把握と国への報告が実務上の要となる。
本激と局激の指定基準と適用範囲
激甚災害法に基づく指定には、災害そのものを単位とする本激甚災害(本激)と、市町村を単位とする局地激甚災害(局激)の二つの方式がある。本激は、災害による被害額が全国の標準税収入など全国規模の指標に照らして一定割合を超える場合に、その災害を指定するもので、特例措置は被災地域全体に及ぶ。局激は、全国規模では本激の基準に達しない災害でも、特定の市町村における被害が当該市町村の財政規模に照らして著しく大きい場合に、その市町村を区域として指定する。いずれも中央防災会議の意見を経て政令で指定される点は共通するが、被害を測る分母(全国か市町村か)と特例が及ぶ範囲が異なる。
自治体の財源見通しに与える影響
本激か局激かの区分は、被災自治体の復旧財源の見通しを直接左右する。本激に指定されれば、被害が比較的小さい自治体も含めて対象事業の国庫補助率引上げなどの特例を受けられるが、局激では指定された市町村に限って特例が適用される。そのため小規模自治体にとっては、全国規模では本激の基準に届かない災害でも局激として救済される余地があるかどうかが重要になる。自治体の担当者は、災害復旧事業費の早期の被害額把握と国への報告を行い、激甚指定の見込みを踏まえて起債(災害復旧事業債)や予算編成の判断を進める必要がある。
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