ジチテン

保健主事

読み:ほけんしゅじ

意味

保健主事とは、学校における保健に関する事項の管理と連絡調整にあたる者として、学校教育法施行規則に基づき各学校に置かれる教職員の職である。

学校で誰が保健活動全体の旗振り役を担うのかを定めるのがこの職である。学校教育法施行規則第45条に基づき、小学校・中学校・高等学校などに原則として置くものとされ、校長の監督を受けて学校保健に関する事項の管理にあたる。教諭または養護教諭をもって充てられる「充て職」であり、独立した職員を新たに配置するのではなく、既存の教職員が兼ねる点に特徴がある。健康診断・健康相談・保健指導・学校環境衛生といった学校保健安全法に基づく諸活動を、養護教諭・学校医・学校歯科医・学校薬剤師(学校三師)や担任と連携して企画・調整する役割を担う。実際の保健室での処置や健康管理は養護教諭が担うことが多く、保健主事はそれらを学校全体の組織活動として束ねる調整役と位置づけられる。

養護教諭との役割の違い

保健主事と養護教諭はいずれも学校保健に関わるが、職の性格が異なる。養護教諭は児童生徒の養護をつかさどる独立した職(学校教育法第37条)で、保健室を拠点に応急処置・健康観察・健康相談などを直接担う専門職である。これに対し保健主事は学校教育法施行規則第45条に基づく充て職で、教諭または養護教諭が兼ねて学校保健の管理・連絡調整を担う。すなわち養護教諭が個々の児童生徒への養護を「実施」する立場であるのに対し、保健主事は学校保健計画の策定や関係者間の調整など、保健活動を学校全体の組織活動として「束ねる」立場にある。養護教諭が保健主事に充てられる場合は、両方の役割を一人が担うことになる。

学校保健安全法に基づく活動の調整役

保健主事が調整する保健活動の多くは、学校保健安全法に根拠を持つ。同法は健康診断(就学時・定期・臨時)、健康相談、保健指導、感染症予防のための出席停止臨時休業学校環境衛生基準に基づく検査などを定めており、これらを学校保健計画として体系的に運営する必要がある。保健主事はこの計画の策定と実施の中心となり、養護教諭・学級担任・学校三師(学校医・学校歯科医・学校薬剤師)の連携を組織する。健康課題が多様化・複雑化するなかで、保健主事の企画・調整機能の充実が課題とされてきた。

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