ジチテン

保管基準

読み:ほかんきじゅん

意味

保管基準とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律が定める、廃棄物を収集運搬または処分するまでの間に一時的に保管する際に守るべき技術上の基準である。

産業廃棄物を排出した現場や中間処理施設で、すぐに運び出せず一時的に積んでおくとき、どこまで・どのように積んでよいのか。この問いに答えるのが保管基準である。生活環境の保全に支障が生じないよう、囲いの設置、廃棄物の種類や保管の責任者を記した掲示板の掲示、飛散・流出・地下浸透・悪臭の防止、ねずみや害虫の発生防止を求める。屋外で容器を用いずに保管する場合は、積み上げる高さの上限(勾配と積上げ高さ)も種類ごとに定められている。排出事業者が事業場内で保管する場合に加え、収集運搬業者が積替えのために保管する場合には、保管量の上限(1日の平均的な搬出量の7日分など)といった上乗せの基準がかかる。基準違反は改善命令措置命令の対象となり、不適正な保管は不法投棄に発展しやすいため、立入検査でも重点的に確認される項目である。

排出事業者保管と積替え保管で基準が異なる

保管基準は、誰がどの段階で保管するかによって厳しさが変わる。排出事業者が自らの事業場で処理までの間に保管する場合は、囲い・掲示板・飛散流出防止・高さ制限といった基本の技術基準がかかる。これに対し、収集運搬業者が運搬の途中で積み替えるために保管する「積替え保管」は、許可上も特別な区分とされ、保管できる量が「1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じた量」を超えないなど、滞留を防ぐための上乗せ基準が課される。これは積替え保管が事実上の不法投棄や長期滞留の温床になりやすいことへの対応で、保管場所の周囲に囲いを設け、見やすい位置に積替え保管の場所である旨や許可業者名を表示する義務も加わる。

違反への行政対応と立入検査での確認

保管基準に適合しない保管は、都道府県知事等による改善命令の対象となり、生活環境保全上の支障が生じまたは生じるおそれがあるときは原状回復を命じる措置命令につながる。市町村や都道府県の職員は、廃棄物処理法に基づく立入検査の際に、保管の高さ・囲いの破損・掲示板の記載漏れ・保管量の超過などを現認し、必要に応じて報告徴収を行う。屋外で大量の廃棄物が高く積み上げられた状態は基準違反の典型であり、こうした堆積は周辺住民からの苦情の端緒にもなりやすい。

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