補助事業者とは、補助金の交付を受けて補助の目的に沿った事業(補助事業)を実施する者をいう。
補助金事務で「誰が義務を負うのか」を特定する概念が補助事業者である。補助事業者は交付申請を行い、交付決定を受けて補助事業を実施し、完了後に実績報告書を提出して額の確定と補助金の交付を受ける、一連の手続の主体となる。事業者・団体・個人のいずれもなりうるが、交付決定に付された条件を守る義務、事業内容を変更する場合に承認を得る義務、補助事業で取得した財産を処分制限期間中は無断で処分しない義務、補助金を補助の目的以外に使わない義務を負う。国の制度では、国から直接補助を受ける者だけでなく、都道府県や市町村を経由して補助を受ける者も補助事業者に含まれ、国費を原資とする間接補助についても適正化法の規律が及ぶ。これらの義務に違反すると交付決定の取消しや補助金の返還、加算金の対象となるため、担当者は補助事業者に対して交付条件と報告義務を明確に伝えることが事務の基本になる。
補助事業者の義務と地位
補助事業者は、補助金の交付決定を受けることで補助金を受ける地位を得るとともに、交付決定に付された条件を遵守する義務を負う。主な義務として、補助金を交付の目的に従って使用すること、事業内容を変更・中止する場合に交付主体の承認を得ること、補助事業で取得した財産を処分制限期間中に無断で処分しないこと、事業完了後に実績報告書を提出すること、関係帳簿・証拠書類を一定期間保存することがある。これらに違反した場合、交付主体は交付決定の全部または一部を取り消し、既に交付した補助金の返還と加算金の納付を命じることができる。国の補助金については補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律がこれらの義務と罰則を定め、地方公共団体の補助金については交付規則・交付要綱が同様の規律を置く。
直接補助と間接補助の補助事業者
国の補助金には、国が補助事業者に直接交付する直接補助と、国が都道府県や市町村に交付し、それらの団体がさらに事業者・個人に交付する間接補助がある。間接補助の場合、国費を原資とする部分については最終的に補助を受ける間接補助事業者にも適正化法の規律が及び、目的外使用の禁止や返還義務を負う。地方公共団体が補助主体となる単独補助では、当該団体の交付要綱が補助事業者の範囲と義務を定める。補助事業者が法人であれば代表者が、共同事業であれば代表団体が手続の責任を負い、再委託や下請に出す場合も補助事業者が事業の遂行と経理の責任を保持する。担当者は交付決定時に補助事業者を特定し、義務の主体を明確にしておく必要がある。
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