保護司とは、保護司法に基づき法務大臣から委嘱され、犯罪をした者・非行のある少年の更生を地域で支える無給の非常勤国家公務員をいう。
刑務所や少年院を出た人の社会復帰を、地域で誰が支えるのか、という問いに答える存在が保護司である。保護司法は、犯罪をした者や非行のある少年が改善更生するのを助け、犯罪を予防して地域社会の浄化に努めることを保護司の使命と定める。保護司は法務大臣から委嘱される非常勤の国家公務員であるが給与は支給されず、地域の篤志家がボランティアとして担う点に特徴がある。保護観察官と協働し、保護観察対象者との定期的な面接や生活環境の調整、就労・住居の支援などを行う。保護観察官が全国に約千人と少数であるのに対し、保護司は全国に約四万七千人が配置され、地域に密着した処遇の担い手として更生保護制度の実働部分を支える。近年は担い手の高齢化と新規確保の困難が制度の持続性をめぐる課題となっている。
官民協働による更生保護の担い手
保護司は、国の機関である保護観察官と民間ボランティアである保護司が協働して更生保護を担う官民協働体制の民間側を構成する。保護観察官は心理学・教育学などの専門的知識をもつ常勤の国家公務員であるが、全国の保護観察所に約千人しか配置されていない。これを補い地域に密着した処遇を可能にするのが、全国に約四万七千人いる保護司である。保護司は保護観察対象者との面接、生活環境の調整、就労・住居の確保支援などを担当区域で行い、その活動状況を保護観察官に報告する。専門性を担保する保護観察官と地域性・継続性を担保する保護司が役割を分担することで、限られた国の人員で全国の更生保護を回す仕組みが成り立っている。
委嘱の要件と担い手確保の課題
保護司は保護司法に基づき法務大臣が委嘱する。委嘱を受けるには、人格・行動について社会的信望を有すること、職務遂行に必要な熱意と時間的余裕があること、生活が安定していること、健康で活動力があることといった要件を満たし、地域の保護司選考会の審査を経る必要がある。任期は2年で再任が可能だが、原則として76歳未満という年齢の運用基準がある。無給の非常勤公務員であり活動経費の一部が実費弁償されるにとどまるため、担い手は地域の篤志家に依存する。近年は保護司の高齢化と新規確保の困難が顕著で、報酬制の導入や年齢要件の見直しなど制度の持続性を確保するための検討が進められている。
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