返礼品とは、ふるさと納税の寄附者に対し、寄附を受けた自治体が謝礼として送る物品やサービスをいう。
ふるさと納税で寄附を集められるかは、返礼品の魅力と適法性に大きく左右されるため、自治体の実務では返礼品の選定・管理が中心的な業務となる。返礼品は地域の特産品を域外に届け、地場産業に発注することで地域経済を回す手段でもある。一方で過熱した返礼品競争を受け、総務省は2019年から返礼品の調達額を寄附額の3割以下とし、返礼品は当該自治体の区域内で生産・加工された地場産品に限るという基準を法定化した。基準に適合しない自治体はふるさと納税の対象団体として指定されず、寄附の税制優遇が受けられなくなる。担当者にとって返礼品は、地場産品基準・3割ルールへの適合確認、提供事業者の開拓・契約、在庫と発送の管理までを含む実務の固まりである。
地場産品基準と3割ルール
返礼品は2019年(令和元年)の地方税法改正で導入された指定制度のもとで厳格に規律されている。総務大臣がふるさと納税(ふるさと寄附金の特例控除)の対象団体を指定する仕組みで、指定を受けるには、返礼品の調達に要する費用を寄附額の3割以下に抑えること(3割ルール)、返礼品を当該自治体の区域内で生産・加工等がされた地場産品とすること(地場産品基準)などの基準を満たす必要がある。基準に反した自治体は指定を取り消され、その自治体への寄附は税の特例控除の対象外となる。地場産品の該当性は告示で類型化されており、原材料の産地や加工の実態が問われる。
返礼品調達と地域経済への波及
返礼品の調達は、地域経済への波及という観点で設計される。区域内の生産者・加工業者から返礼品を仕入れることで、寄附額の一部が地場産業の売上として地域に還流する。自治体は返礼品の提供事業者を公募・登録し、品質・供給能力・地場産品基準への適合を審査したうえで契約する。中間事業者(ポータルサイト運営者・地域商社)に返礼品の調達・発送・問い合わせ対応を委託する例も多いが、委託費を含めた経費全体が募集適正実施基準(経費5割以下)に収まるよう管理する必要がある。返礼品は特産品開発や新規事業者の発掘を促す側面もあり、産業振興施策と一体で運用される。
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