ジチテン

復興整備計画

読み:ふっこうせいびけいかく

意味

復興整備計画とは、大規模な災害からの復興にあたり、被災市町村が市街地の再編や住宅・産業・公共施設の整備事業を一体的に位置付けて作成する計画で、計画に定めた事業について個別法の許認可手続を簡素化する特例の対象となるものをいう。

被災地で高台移転や区画整理を進めようとすると、農地転用都市計画開発許可など多数の個別法の手続が別々に立ちはだかり、復興が長期化する。復興整備計画は、この縦割りの手続を束ねて復興を加速するための仕組みである。被災市町村は、住宅の集団移転、市街地の再編、農地や産業基盤の整備といった事業を一つの計画に位置付け、復興整備協議会で関係者と協議のうえ計画を作成・公表する。計画に定めた事業については、農地法都市計画法・森林法などの許認可届出をワンストップで処理できる特例が働き、個別に手続を踏むより早く事業に着手できる。この枠組みは東日本大震災復興特別区域法のほか大規模災害復興法にも用意されており、復興交付金事業計画や復興推進計画とあわせて被災自治体の復興を支える計画群を構成する。

ワンストップ特例の仕組みと復興整備協議会

復興整備計画の核心は、復興に必要な多様な事業を一つの計画に束ね、本来は個別法ごとに必要な許認可・届出をまとめて処理できるようにする点にある。被災市町村は、住民の集団移転、土地区画整理、農地や水産基盤の整備、公共施設の再配置などを計画に位置付ける。計画づくりにあたっては、市町村・都道府県・国の関係行政機関などで構成する復興整備協議会を組織し、計画の内容や個別法の特例適用について協議・調整する。協議が調った事業については、農地転用許可や開発許可、保安林の解除といった手続が計画の公表をもって行われたものとみなされ、または手続が簡素化されるため、被災自治体は復興のスピードを大きく高められる。平時の都市計画や農地制度の枠組みをそのまま適用すると復興が滞るという東日本大震災の教訓を、手続面から制度化したものといえる。

復興計画群のなかでの位置づけ

復興整備計画は、被災自治体の復興を支える複数の計画のうち、事業の実施と手続特例を担う計画として位置付けられる。東日本大震災復興特別区域法のもとでは、税制・金融上の特例などを定める復興推進計画、各省の事業を束ねて財源を確保する復興交付金事業計画とともに用いられ、それぞれ役割を分担する。復興整備計画は主に土地利用と整備事業のワンストップ化を受け持ち、復興交付金事業計画が裏付ける財源と組み合わせることで、計画した事業を実際に動かせる。同様の枠組みは、巨大災害に備えて常設の一般法として整えられた大規模災害復興法にも用意されており、特定大規模災害の政令指定があれば被災市町村が復興計画とともに復興整備計画を活用できる。被災自治体の実務では、どの法的枠組みに基づきいつ計画を作成できるのか、復興交付金など財源側の計画とどう連動させるのかを早期に見極めることが要点になる。

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