復興交付金とは、東日本大震災復興特別区域法に基づき、被災地方公共団体が復興整備計画に位置付けた事業を一括して実施できるよう交付された交付金である。各省の復興関連事業を束ね、復興庁が一元的に配分する仕組みをとった点に特徴がある。
被災自治体が復興事業を進めようとすると、道路は国土交通省、農地は農林水産省、住宅は別の補助制度と、所管が事業ごとに分かれていて手続きが煩雑になりやすい。復興交付金は、こうした各省の復興関連の補助事業を一つの計画にまとめ、復興庁が窓口となって一括で配分することで、被災自治体が事業の優先順位を自ら組み替えながら進められるようにした制度である。基幹となる40の基幹事業に加え、それらと一体で行う事業に充てられる効果促進事業の枠が設けられ、自治体の裁量で使える幅が確保された。財源は国の負担割合が高く設定され、被災自治体の財政負担を抑えながら大規模な復興事業を支えた。通常の社会資本整備総合交付金が平時の整備を対象とするのに対し、復興交付金は東日本大震災からの復興という限られた目的・期間に向けた特別の措置である点が異なる。
各省事業を束ねる仕組みと復興整備計画
復興交付金の核心は、各省にまたがる復興関連の補助事業を被災自治体の一つの計画のもとに束ねる点にある。被災市町村は、住民の移転や区画整理、道路・農地・水産基盤の整備などを復興整備計画に位置付け、復興庁を窓口として交付金を申請する。対象は道路事業・土地区画整理事業・農山漁村地域整備など40の基幹事業と、それらと効果的に連携して行う効果促進事業からなり、後者は自治体が地域の実情に応じて柔軟に使える裁量枠として機能した。各省が個別に審査・配分していた従来方式に比べ、復興庁が一元的に取りまとめることで、自治体は事業間の予算配分を組み替えながら復興を進められた。これは縦割りの補助金体系が大規模・長期の復興に適さないという東日本大震災の教訓を制度化したものである。
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