出来高とは、工事の施工が完了した部分について、契約単価に基づき金銭に換算して把握した既済部分の工事代金相当額をいう。
工事の途中で代金の一部を支払う際、発注機関は何を基準に支払額を決めるのか。その基準が出来高であり、施工済みの部分を契約上の単価で評価して算定する。出来高は寸法・形状が規格値に収まっているかを管理する出来形とは別の概念で、出来形が物理的な品質管理の指標であるのに対し、出来高は支払の根拠となる金銭換算量を指す。発注機関は既済部分検査や段階確認で施工の進捗を確認し、認定した出来高をもとに部分払や出来高払の支払額を決定する。長期にわたる工事では受注者が立て替える施工費が累積し資金繰りを圧迫するため、出来高に応じて代金を中間払することが受注者の負担を緩和する。出来高の認定は支払額に直結するため、発注機関は出来高の算定根拠を内訳書や数量と照合して確認する。
出来高と出来形の違い
出来高と出来形は読みが近く混同されやすいが、意味する対象が異なる。出来形は施工された構造物の寸法・形状・位置が設計図書の規格値に収まっているかを測定・記録する品質管理上の概念であり、出来形管理として施工管理の一部を構成する。これに対し出来高は、施工済みの部分を契約単価で評価した工事代金相当額であり、代金支払の根拠となる金銭量である。出来形が「物がどれだけ規格どおりにできたか」を見るのに対し、出来高は「いくら分の工事が済んだか」を見る。部分払や出来高払の支払額を算定する場面では出来高が用いられ、その前提として既済部分検査や段階確認で施工内容と数量が確認される。両者は関連するが、品質管理の指標と支払根拠という役割の違いを取り違えると、検査や支払の事務で誤りを生む。
出来高に基づく中間払の仕組み
公共工事は工期が長く、受注者は完成・引渡しまで代金を受け取れないと施工費を立て替え続けることになる。この負担を緩和するため、施工の進捗に応じて出来高を認定し、その一定割合を中間払として支払う仕組みが用いられる。部分払は既済部分の出来高を検査で確認したうえで請負代金の一部を支払うものであり、出来高払も進捗率に応じて段階的に支払う方式である。いずれも前提として発注機関が出来高を正確に把握する必要があり、受注者が提出する出来高内訳書や数量を設計図書・実施工と照合して認定する。出来高の過大認定は過払いを招き、過少認定は受注者の資金繰りを圧迫するため、検査職員による出来高の確認は中間払事務の要となる。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)