シビックプライドとは、住民が自らの住む地域に対して抱く誇りや愛着で、地域をより良くしようと関わる当事者意識を伴う概念をいう。
住民が「この地域は自分のまちだ」と感じ、自ら良くしようと動く――こうした当事者意識を伴う地域への誇りがシビックプライドである。単なる郷土愛と異なり、地域への愛着に加えて自分が地域を構成し担っているという主体的な意識を含む点が特徴とされる。人口減少や地域の担い手不足を背景に、定住の促進や住民の地域活動への参加、まちの魅力発信を進める土台として注目される。自治体はシティプロモーションの一環として、住民が地域の魅力を再発見する機会づくりや、地域への関わりしろ(参加の入口)を設ける取組を進める。外部への売り込みに偏りがちなプロモーションに対し、まず内側の住民の誇りと参加を育てる視点を補う概念として用いられる。
シティプロモーションとの関係
シビックプライドは、シティプロモーションやシティセールスとしばしば対で語られる。シティプロモーションが移住・観光・企業誘致のために地域の魅力を外部へ発信する活動であるのに対し、シビックプライドは内部の住民が抱く誇りと当事者意識に焦点を当てる。両者は補完関係にあり、住民自身が地域に誇りを持ち発信の担い手となることで、外向きのプロモーションも厚みと説得力を増す。逆に、住民の実感を欠いたまま外向きの発信だけを進めても、移住者の定着や地域活動の持続にはつながりにくい。このため、内側の誇りの醸成と外側への発信を一体で設計する自治体が増えている。
醸成の取組と測定
シビックプライドを高める取組には、地域の歴史・文化・自然の魅力を住民が学び直す機会の提供、地域メディアやワークショップを通じた対話の場づくり、住民が地域づくりに参加できる「関わりしろ」の設計などがある。地域への誇りや愛着は数値化しにくいが、住民意識調査で「住み続けたい」「地域に愛着がある」「地域活動に参加している」といった項目を継続的に把握し、施策の手がかりとする団体もある。シビックプライドは定住意向や地域活動への参加と結びつくと考えられるため、移住定住施策や住民協働の基盤を測る間接的な指標として位置づけられる。
つながりのある用語
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