中央建設業審議会とは、建設業法に基づき国土交通省に置かれ、建設業の許可基準や標準請負契約約款、工期に関する基準など建設業に関する重要事項を調査審議する審議会をいう。
工事請負契約書のひな型は、誰がどの権限で定めているのか。建設工事の請負契約は発注者が立場の強い当事者になりやすく、契約条項を発注者に有利な内容に偏らせる危険がある。中央建設業審議会は、建設業法に基づき国土交通省に置かれ、こうした契約の適正化を含む建設業の重要事項を調査審議する機関である。とりわけ重要な所掌が公共工事標準請負契約約款の作成と関係者への勧告であり、自治体はこの約款に準拠して工事請負契約書を整える。2019年の建設業法改正で建設業の働き方改革が進められると、中央建設業審議会は適正な工期を確保するための工期に関する基準を作成し、休日・天候・資材調達期間を見込んだ工期設定の指針を示した。発注者がこの基準に著しく違反した短い工期で発注することは建設業法上問題とされる。
標準請負契約約款の作成と勧告
中央建設業審議会の中心的な所掌は、公共工事標準請負契約約款を作成し関係者に採用を勧告することである。建設工事の請負契約は発注者が立場の強い当事者となりやすく、約款が無ければ発注者に一方的に有利な条項が押し付けられかねない。そこで中央建設業審議会は、工事内容・工期・請負代金額・支払方法・設計変更や工期延長の取扱い・契約不適合責任・違約金・紛争解決など、契約に定めるべき標準的な条項を約款として作成し、発注者に採用を勧告する。自治体は自らの工事請負契約書をこの約款に準拠させることで、当事者間の権利義務を公平に定める。約款はあくまで勧告であって法的な強制力はないが、実務上は標準として広く用いられる。
工期に関する基準
2019年の建設業法改正で適正な工期の確保が発注者の責務として位置づけられたことを受け、中央建設業審議会は工期に関する基準を作成した。建設業の長時間労働を是正するには、休日や天候による不稼働、資材の調達期間を見込んで無理のない工期を設定する必要がある。基準は、こうした要素を考慮した工期設定の考え方を示し、発注者が著しく短い工期で工事を発注することを抑制する。発注者がこの基準に照らして著しく短い工期で請負契約を締結させることは建設業法上問題とされ、適正な工期の確保は発注者が負う責務となる。
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