地方税共同機構とは、地方税法に基づき全ての地方公共団体が共同して設立し、地方税の電子申告・電子納税システムであるeLTAXの運営を担う地方共同法人をいう。地方団体が共同で電子的な地方税事務の基盤を保有・運用する点に種差がある。
法人住民税や法人事業税を全国に事業所を持つ企業が申告するとき、自治体ごとにばらばらの様式へ個別に提出していては事務が膨大になる。地方税共同機構は、こうした地方税の手続を電子的に一本化するeLTAXを運営する法人で、全ての都道府県と市区町村が共同で設立・運営している。納税者はeLTAXという単一の窓口から、複数の自治体への申告・納税をまとめて行え、自治体側も受け取ったデータを電子的に処理できる。2019年に、それまで任意団体の地方税電子化協議会が担っていた運営を引き継ぐ形で、地方税法を根拠とする地方共同法人として設立された。地方税の共通基盤を全自治体が出資して保有する点で、住民記録などの基盤を担う地方公共団体情報システム機構(J-LIS)と並ぶ、地方税分野の共同インフラを担う法人である。
eLTAXの運営主体としての設立経緯
地方税共同機構は、地方税の電子的な手続を支えるシステムであるeLTAX(地方税ポータルシステム)を運営するために、地方税法を根拠として設立された地方共同法人である。eLTAXは当初、地方団体が任意に組織した地方税電子化協議会によって運営されていたが、利用の拡大と地方税事務の電子化を恒久的・安定的に担う必要から、2019年(平成31年)に地方税法の改正によって法定の法人として地方税共同機構が設立され、運営が引き継がれた。機構には全ての都道府県・市区町村が加入し、共同してシステムを保有・運用する。これにより、納税者は全国に所在する複数の地方団体への申告・納税を一つの窓口で処理でき、地方団体側も様式の統一とデータの電子的な授受によって事務を効率化できる。
地方共同法人としての位置づけとJ-LISとの対比
地方税共同機構は、全ての地方公共団体が共同して設立し共同で運営する地方共同法人であり、特定の自治体や国に帰属しない。同じ地方共同法人として、住民基本台帳ネットワークやマイナンバーカードの基盤を担う地方公共団体情報システム機構(J-LIS)があり、両者は地方団体が共同で保有する情報基盤の運営主体という点で性格が近い。担う領域は、地方税共同機構が地方税の申告・納税・課税情報の交換(eLTAX)であるのに対し、J-LISは住民記録・本人確認情報の分野である。機構が扱う情報には事業者の申告内容や納税者の課税情報といった機微な情報が含まれるため、システムの安定運用と情報セキュリティの確保が運営上の中心的な課題となる。地方団体間のデータ連携を支える共通基盤として、地方税分野の電子化の中核を占める。
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