地方債計画とは、総務大臣が毎年度作成する、地方公共団体の地方債発行予定額とその資金区分を示す計画である。
全国の自治体が一年間にどれだけ地方債を発行し、その資金をどの貸し手から調達するのか。その全体像を毎年度示すのが地方債計画である。総務省が地方財政計画と一体的に作成し、地方債の事業区分(一般会計債・公営企業債等)ごとの発行予定額と、財政融資資金・地方公共団体金融機構資金・市場公募資金・銀行等引受資金といった資金別の内訳を明らかにする。地方債計画は法律上の予算ではなく、地方債の協議・許可制度の運用や政府資金の配分の指針となるもので、各団体の起債を直接拘束するものではない。もっとも、財政融資資金や機構資金といった公的資金は計画に基づいて配分されるため、実務上は各団体の資金調達の前提として機能する。地方財政全体の起債動向と公的資金の手当てを示すマクロの枠組みである。
地方財政計画との関係と資金区分
地方債計画は、地方財政計画で見込まれる地方債収入の規模と整合する形で総務省が毎年度作成する。事業別には、一般公共事業・公営住宅建設・教育・福祉施設整備等の一般会計債と、上下水道・交通・病院等の公営企業債に大別され、さらに臨時財政対策債等の特例的な地方債も計上される。資金別には、国の財政投融資から配分される財政融資資金、地方公共団体金融機構が貸し付ける機構資金、市場で公募される市場公募資金、地元金融機関等が引き受ける銀行等引受資金(縁故資金)に区分される。公的資金(財政融資資金・機構資金)は財政力の弱い団体や公営企業への配分が優先される傾向があり、計画はその配分の枠組みとなる。
協議・許可制度の運用における位置付け
地方債は地方財政法第5条の3により、原則として発行に当たり総務大臣又は都道府県知事との協議を要する協議制度の下に置かれ、財政状況が一定基準に該当する団体には許可制度が適用される。地方債計画はこの協議・許可の運用上の指針となり、計画に計上された事業区分・資金区分の範囲で各団体の起債が調整される。計画それ自体は各団体の起債額を法的に割り当てる文書ではないが、公的資金の総枠を示すため、実務上は各団体が公的資金を確保できるかの前提として機能する。地方財政計画が歳入歳出のマクロ見通しを示すのに対し、地方債計画は資金調達面のマクロ枠組みを担う。
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