地方選挙とは、地方公共団体の議会の議員および長を選ぶために行われる選挙の総称である。
自治体選挙の事務を担う職員が国政選挙との制度差を押さえておくべき理由は、根拠法は同じ公職選挙法でも、選挙期日・任期・選挙区・選挙運動の規律が国政選挙と細部で異なるためである。地方選挙は、都道府県知事・市町村長を選ぶ長の選挙と、都道府県議会・市町村議会の議員を選ぶ議員の選挙からなり、いずれも住民の直接選挙によって行われる(地方自治法第17条)。任期はいずれも4年で、任期満了による一般選挙のほか、議会の解散にともなう選挙、長の失職・辞職にともなう選挙、欠員を補う補欠選挙・増員選挙がある。任期満了が重なる団体が多い年には統一地方選挙としてまとめて執行され、事務負担と経費の軽減が図られる。投票・開票や選挙運動の規律は公職選挙法が定めるが、議員定数や選挙区の設定は条例に委ねられる部分があり、地方ごとの裁量が国政選挙より大きい点に注意を要する。
国政選挙との制度上の違い
地方選挙と国政選挙は同じ公職選挙法を根拠とするが、いくつかの点で扱いが分かれる。第一に選挙区である。国政選挙の衆議院は小選挙区比例代表並立制、参議院は選挙区と比例代表だが、地方選挙の議員選挙は原則として区域全体を単位とする大選挙区制であり、比例代表は用いられない。第二に選挙運動の期間で、地方選挙の運動期間は選挙の種類ごとに短く定められ、知事選挙は17日、指定都市の市長選挙は14日、市議会議員選挙は7日、町村の選挙は5日とされる(公職選挙法第33条)。第三に被選挙権の要件で、長の選挙は当該団体の住民でなくても立候補できるのに対し、議員の選挙は引き続き3か月以上その区域に住所を有する者に限られる。事務担当者はこれらの差を選挙の種類ごとに確認する必要がある。
統一地方選挙との関係
地方選挙のうち、任期満了の時期が近接する団体の選挙を4年ごとの特定の時期にまとめて執行するのが統一地方選挙である。1947年の第1回統一地方選挙で全団体の任期が揃っていたが、その後の解散・失職・市町村合併などで任期がずれた団体が増え、統一率は回を追うごとに低下している。統一地方選挙の期日は選挙のたびに臨時特例法で定められ、前半に都道府県と指定都市の選挙、後半に指定都市以外の市区町村の選挙を配置するのが通例である。統一して執行する団体では投票所の設営や啓発を合わせて行えるため、経費と事務負担が抑えられる利点がある。
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