ジチテン

地方厚生局

読み:ちほうこうせいきょく

意味

地方厚生局とは、厚生労働省設置法および同省組織令に基づき2001年の中央省庁再編で設置された厚生労働省の地方支分部局であり、保険医療機関の指導監査、医療・福祉施設等の許認可、麻薬取締などの事務を所管する。

自治体にとって地方厚生局は、医療保険や医療提供体制をめぐって連携する厚生労働省出先機関である。保険医療機関・保険薬局の指定や指導監査診療報酬の不正請求への対応などを担い、医療行政を所管する都道府県と役割を分担する。2001年の中央省庁再編で、旧来の地方医務局や麻薬取締官事務所を統合して設置され、社会保険庁の廃止後はその地方の事務の一部も引き継いだ。組織内には麻薬取締部が置かれ、麻薬取締官が病院・薬局・製薬会社への立入検査や麻薬・向精神薬の流通監視、薬物事犯の捜査を行う。全国を北海道・東北・関東信越・東海北陸・近畿・中国四国・九州などのブロックに分けて設置され、四国には支局が置かれている。福祉・医療の許認可や指導の場面で、都道府県・市町村の担当が照会・協議する相手となる。

保険医療機関の指導監査と医療行政の役割分担

地方厚生局の中核的な事務の一つが、保険医療機関・保険薬局の指定と、診療報酬の請求が適正かを確認する指導・監査である。医療機関が健康保険を扱うには地方厚生局長の指定を受ける必要があり、不正・不当な請求が疑われる場合には指導や監査を経て指定取消などの措置がとられる。一方、病院の開設許可や立入検査といった医療法に基づく事務は都道府県が所管しており、保険の側面は地方厚生局、提供体制の側面は都道府県という分担になっている。自治体の医療・国保担当にとっては、保険診療の適正化や医療機関への対応の場面で地方厚生局と連携・照会する関係にある。

麻薬取締部とその所掌(立入検査・捜査)

地方厚生局には麻薬取締部が置かれ、麻薬取締官が配置される。麻薬取締官は、麻薬・向精神薬・覚醒剤原料などが製造・輸入から医療現場で使用されるまでの流通が適正に行われているかを監視し、病院・薬局・製薬会社に対して定期的な立入検査や指導を行う。あわせて麻薬や違法薬物に関わる事犯について、特別司法警察職員として捜査権限を持つ。麻薬・向精神薬を取り扱う免許の事務の一部も、厚生労働大臣から地方厚生局長へ委任されている。自治体の薬務・衛生担当が薬物関連の事案で連携する際の相手であり、医療機関への監視という点でも接点を持つ。

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