ジチテン

平等取扱の原則

読み:びょうどうとりあつかいのげんそく

別名:平等取扱いの原則
意味

平等取扱の原則とは、すべて国民は平等に取り扱われ、人種・信条・性別・社会的身分・門地又は一定の政治的意見等によって差別されてはならないとする、地方公務員法第13条が定める任用その他の人事の根本基準である。憲法第14条の法の下の平等を公務員人事の領域で具体化したものである。

採用試験の門戸を特定の属性で閉ざしたり、思想信条を理由に昇任で不利に扱ったりすれば、住民が等しく公務に就く機会を奪うことになる。平等取扱の原則は、人事のあらゆる場面でそうした差別を禁じることで、公務への参加機会の公平を保障する。地方公務員法第13条は、人種・信条・性別・社会的身分・門地のほか、第16条第4号に該当する場合を除き政治的意見・政治的所属関係による差別を禁じる。この原則は「誰を排除してはならないか」という入口の公平を担い、能力の実証で選抜する成績主義(第15条)と表裏で任用の公正を支える。実務では採用・昇任・配置の各場面で、属性を理由とした不利益取扱いがないかが問われ、欠格条項による就業制限との関係も整理が必要になる。

平等取扱の原則と欠格条項の関係

平等取扱の原則は無条件の絶対的平等を意味しない。地方公務員法第13条自身が「第16条第4号に規定する場合を除くほか」と留保を置き、同法第16条の欠格条項に該当する者(禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者、当該地方公共団体懲戒免職処分を受け一定期間を経過しない者など)は職員となる資格を欠く。これは差別ではなく、公務の信用を保つため、能力と適格性に着目して定められた合理的な制限と整理される。したがって実務上は、ある取扱いが「禁止される差別」なのか「許容される合理的区別」なのかの線引きが論点となり、年齢制限や住所要件など採用条件の適否がしばしば検討の対象となる。

信条・政治的意見による差別の禁止が持つ意味

第13条が信条や政治的意見による差別を明文で禁じる点は、公務員の政治的中立性とあわせて理解する必要がある。職員には政治的行為の制限(第36条)が課される一方で、内心の信条や政治的意見そのものを理由に採用・昇任で不利に扱うことは許されない。規律されるのは外形的な政治的「行為」であって、内心の「意見」ではないという区別がここにある。両者を混同して特定の思想傾向を理由に人事上の不利益を課せば、平等取扱の原則違反となりうる。

つながりのある用語

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