ジチテン

文書図画

読み:ぶんしょとが

意味

文書図画とは、公職選挙法上、文字や記号・図画によって意思を表示したもの一切を指し、選挙運動のための頒布・掲示が同法により規制される対象をいう。

ビラやポスター、ウェブサイトやSNSの投稿は、選挙運動でどこまで使ってよいのか。文書図画は、公職選挙法がビラやポスターなどの選挙運動を規制する際の包括的な対象概念であり、文字・記号・図画で意思を表したものを広く含む。同法は選挙運動のために頒布・掲示できる文書図画の種類・数量・規格を限定列挙し、それ以外を原則として禁止する建前(法定外文書図画の禁止)をとる。これは候補者間の資力の差が選挙結果に過度に影響することを防ぐ趣旨による。頒布できるのは選挙運動用ビラや通常葉書など、掲示できるのはポスター掲示場のポスターなどに限られる。平成二十五年の改正でウェブサイト等を利用する方法による文書図画(インターネット選挙運動)が解禁されたが、電子メールの送信主体が限定されるなど、なお媒体ごとに規律が異なる。

頒布と掲示の規制と法定外文書図画の禁止

公職選挙法は文書図画を「頒布」と「掲示」に分けて規制する。頒布できる文書図画は、選挙運動用ビラ、選挙運動用の通常葉書、新聞広告、ウェブサイト等を利用する方法によるものなどに限定され、種類ごとに数量や規格が法定される。掲示できる文書図画は、ポスター掲示場に掲示するポスター、選挙事務所や演説会場で使うものなどに限られる。これらに該当しない文書図画を選挙運動のために頒布・掲示することは原則として禁止され(法定外文書図画の頒布・掲示の禁止)、違反は選挙犯罪となる。この限定列挙方式は、候補者間の資力格差が文書量の差となって選挙の公正をゆがめることを防ぐための、日本の選挙運動規制の基本的な仕組みである。

インターネット選挙運動の解禁と現在の区分

かつて電子メールやウェブサイトは「文書図画の頒布」に当たると解され、選挙運動での利用は事実上禁止されていた。平成二十五年の公職選挙法改正は、ウェブサイト等を利用する方法による文書図画を選挙運動の解禁対象とし、候補者・政党・有権者がブログ、SNS、動画共有サイト等で選挙運動を行えるようにした。ただし規律は媒体により異なり、電子メールを利用する方法による頒布は候補者・政党等に主体が限定され、一般の有権者は電子メールでの選挙運動ができない。また当選・落選に関する報告などは依然制限が残る。頒布された文書図画には電子メールアドレス等の表示が義務付けられるなど、新たな媒体に応じた規律が重ねられている。

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