ジチテン

BOD

読み:びーおーでぃー

別名:生物化学的酸素要求量別名:生物学的酸素要求量
意味

BOD(生物化学的酸素要求量)とは、水中の有機物が微生物の働きで分解される際に消費される酸素の量で示す、主に河川の有機汚濁の程度を表す水質指標をいう。

河川がどれだけ汚れているかを一つの数値で語るとき、自治体の環境部局がまず用いるのがBODである。水中の有機物を微生物が分解するときに使う酸素の量を測ったもので、有機物が多い汚れた水ほど値が大きくなる。単位はmg/Lで表し、5日間20度で測る五日間生物化学的酸素要求量(BOD5)が標準とされる。生活環境の保全に関する環境基準では、河川の利用目的に応じてAA類型からE類型までの区分ごとにBODの基準値が定められ、都道府県が水域に類型をあてはめて運用する。湖沼や海域では有機汚濁の指標としてCODが用いられるため、対象水域によってBODとCODを使い分ける点に注意を要する。排水を出す事業者には水質汚濁防止法排水基準としてBODの上限が課され、自治体は公共用水域の常時監視でBODの推移を追う。

環境基準と排水基準での位置づけ

BODは、目標値である環境基準と、規制値である排水基準の双方で使われる中心的な指標である。生活環境の保全に関する環境基準では、河川を利用目的に応じてAA・A・B・C・D・Eの六類型に区分し、水道や自然環境保全に使うAA類型では1mg/L以下、工業用水や農業用水のD類型では8mg/L以下というように、類型ごとにBODの基準値を定める。都道府県知事が個々の河川にどの類型をあてはめるかを決め、達成状況を毎年点検する。一方、水質汚濁防止法に基づく排水基準は、特定施設を持つ事業場の放流水に課される規制で、BODは一日平均で120mg/L、瞬間値で160mg/Lが全国一律の上限とされる。環境基準が水域全体で目指す状態を示すのに対し、排水基準は個々の排出口で守るべき最低ラインを示す関係にある。

CODとの使い分けと測定の前提

BODとCODはいずれも有機汚濁の指標だが、対象とする水域と測定原理が異なる。BODは微生物の分解作用を利用するため測定に五日間を要し、生物が分解しやすい有機物の量をよく反映する。これに対しCODは酸化剤による化学的な酸化で短時間に測れ、生物が分解しにくい物質も含めて捉える。環境基準では、河川にBOD、湖沼と海域にCODをあてはめるのが原則である。これは、滞留時間が長く植物プランクトンの増殖が問題となる湖沼や閉鎖性海域では、生物分解だけでは捉えきれない汚濁を化学的に測るCODが適するためである。したがって自治体が水質データを比較するときは、同じ有機汚濁でも河川どうしはBOD、湖沼・海域どうしはCODで突き合わせる必要があり、両者の数値を直接比べることはできない。

つながりのある用語

対比

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