番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)とは、マイナンバー(個人番号)の付番・利用・提供の範囲を定め、特定個人情報の取扱いに通常の個人情報より厳しい保護措置を課す法律である。
マイナンバーを使った事務を担当する職員が「この情報をこの相手に渡してよいか」を判断する根拠は、番号法の利用事務・提供制限の規定にある。番号法は平成25年法律第27号として成立し、社会保障・税・災害対策の3分野に限って個人番号の利用を認め、それ以外の目的での利用と収集を原則禁止する。個人番号は本人の同意があっても法律に定めのない用途には使えない点が、一般の個人情報保護法制と大きく異なる。提供できる場面も法別表で限定列挙され、列挙外の提供は罰則の対象となる。自治体が条例で独自利用事務を定める場合も、番号法第9条第2項の範囲内に限られ、条例制定と個人情報保護委員会への届出が要る。
3分野限定と独自利用事務
番号法は個人番号を利用できる事務を社会保障・税・災害対策の3分野に限定し、法別表第一に具体的な事務を列挙する。これ以外での利用は本人同意があっても認められない。一方、自治体は番号法第9条第2項に基づき、これら3分野に準ずる独自の事務(例えば地方単独の医療費助成や福祉サービス)について、条例で個人番号を利用する「独自利用事務」を定めることができる。独自利用事務で他機関と情報連携を行うには、個人情報保護委員会への届出と承認が必要であり、届出済みの事務は同委員会のウェブサイトで公開される。
一般の個人情報保護法制との違い
個人番号を含む情報は「特定個人情報」と呼ばれ、番号法が個人情報保護法の特別法として上乗せの規律を課す。具体的には、利用目的を本人同意で拡大できない、収集・保管が認められる場面が法定される、安全管理措置の基準が厳格である、といった点で一般の保有個人情報より強く保護される。違反には個人情報保護法より重い罰則が定められ、正当な理由なく特定個人情報ファイルを提供した場合などは直接罰の対象となる。自治体の窓口で個人番号の提示を求める際に本人確認(番号確認と身元確認)が義務づけられるのも番号法の規定による。
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