ジチテン

あっせん利得処罰法

読み:あっせんりとくしょばつほう

別名:公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律
意味

あっせん利得処罰法とは、国会議員や地方議会議員、首長などが、その権限に基づく影響力を行使して契約や行政処分のあっせんを行い、その見返りに報酬を受け取る行為を処罰する法律である。

口利きの見返りに金品を受け取る行為は、どの法律で罪に問われるのか。あっせん利得処罰法は、公職にある者が政治家としての地位を使って公共契約や行政処分の便宜をあっせんし、その報酬を受け取ることを犯罪とする法律で、二〇〇〇年に議員立法で制定された。対象となるのは国会議員、地方公共団体の議会の議員、首長などで、これらの者が国や地方公共団体が当事者となる契約や、特定の者に対する行政処分に関し、請託を受けてあっせんをし、財産上の利益を収受したときに罰せられる。賄賂罪が職務に関する対価のやり取りを問うのに対し、本法は職務権限そのものではなく、地位に基づく影響力を背景としたあっせんを処罰の対象とする点に特色がある。後に議員の私設秘書も対象に加えられ、政治家周辺の口利きによる利得を幅広く捕捉できるよう改められた。政治と公共調達の癒着を防ぐための制度として位置づけられる。

賄賂罪との違いと制定の経緯

あっせん利得処罰法は、刑法の賄賂罪では捕捉しきれなかった政治家の口利きを処罰するために、二〇〇〇年に議員立法で制定された。賄賂罪は、公務員が自らの職務に関して対価を受け取る行為を罰するのに対し、本法は、政治家が自らの職務権限そのものではなく、その地位に基づく影響力を行使して契約や行政処分のあっせんを行い、その報酬を得る行為を罰する。これにより、直接の職務権限がない事項についての口利きであっても、地位を背景にした利得であれば処罰の対象とできるようになった。対象となるのは、国や地方公共団体が当事者となる契約や、特定人に対する行政処分など、公的な事務に関するあっせんに限られる。

対象者の拡大と私設秘書

制定当初、本法の対象は国会議員・地方議会議員・地方公共団体の長などの公職にある者と、その公設秘書に限られていた。しかし、口利きの実行役が私設秘書である事例が問題となったことから、二〇〇二年の改正で議員の私設秘書も処罰の対象に加えられた。これにより、議員本人だけでなく、その周辺で実際にあっせんを担う者まで規制の網がかかることになった。請託を受けてあっせんをし、財産上の利益を収受することが構成要件であり、報酬の趣旨が地位に基づく影響力の行使に対するものであることが問われる。政治資金規正法公職選挙法と並んで、政治の公正さを担保する一連の規律の一角を成す。

つながりのある用語

対比

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