ジチテン

改め文

読み:あらためぶん

別名:改正文
意味

改め文とは、条例・規則等の一部改正において、改正の対象となる字句・条項を「○○を○○に改める」「○条を加える」といった指示文の形式で記述する改正方式である。法制執務で用いられる標準的な一部改正の書き方である。

条例を一部だけ直すとき、改正後の条文を丸ごと示すのではなく「第3条中『市長』を『町長』に改める」のように変更点だけを指示する書き方がある。改め文は、この指示文によって既存例規のどこをどう書き換えるかを過不足なく特定する方式で、改正の範囲を厳密に確定できる利点を持つ。

改め文形式の改正条例が公布されると、施行とともに元の例規本体へその変更が反映される(溶け込み)。読者が条文を見ても改正の痕跡は残らず、改正の経緯は附則と改正履歴で追う。改正箇所が条文全体の構造に及ぶほど多い場合は、改め文では指示が複雑になりすぎるため、新旧対照表方式や全部改正に切り替える判断が必要になる。

改め文は誤りが許されない。「、」一つ、字句一つの指示ミスが、施行後の例規本体に誤った条文を生むため、法制執務担当課(文書法制課など)が起案段階で厳格に審査する。

改め文方式と新旧対照表方式

一部改正の書き方には、変更点を指示文で示す改め文方式と、改正前後の条文を左右に並べて見せる新旧対照表方式がある。改め文方式は改正箇所を厳密に特定でき公布文がコンパクトになる一方、改正後の条文の姿が一読では分かりにくい。新旧対照表方式は改正後の姿が直感的に把握できるため近年採用する自治体が増えているが、対照表のどの部分が法的効力を持つ「改正規定」なのかを明示する工夫が要る。改め文を正式な改正規定としたうえで、新旧対照表を参考資料として議案に添付する折衷的な運用も広まっている。改正箇所が広範に及ぶ場合は、改め文・新旧対照表のいずれでも煩雑になるため全部改正(既存例規を廃止し新たに制定し直す形式)を選ぶ。

溶け込みと改正履歴

改め文形式の改正例規が施行されると、指示された変更が元の例規本体へ反映される作業を溶け込みと呼ぶ。溶け込み後の例規集を見ても改正の指示文そのものは残らず、職員は常に現行の規定を参照できる。一方で「いつ、どの改正で、どこが変わったか」は溶け込み後の本体からは読み取れないため、改正履歴(沿革)や例規番号で経緯を追う。溶け込み作業の誤りは現行規定の誤表示に直結するため、改め文の指示と本体との突き合わせが法制執務の重要な点検作業となる。

つながりのある用語

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